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食パン1斤

四谷「坂本屋」のカステラ1斤を買いました 昔ながらの手作りで しっとりした食感は懐かしい味です 惜しまれるのは 底に敷いたザラメが溶けていたことですか
驚いたのが1斤の大きさと重さです 他社カステラより二回りも大きく ずっしりと持ち重りがします 1斤という単位はあまり使われません(換算すると600gです) 名前が知られ全国で売っているカステラの表記は1号ですね[01] … Continue reading

普段なじみがあるのは 食パン1斤でしょう 市販の食パンの表示を見たら340g以上と書いてあります カステラ1斤とずいぶん違います[02] … Continue reading
以上だから 500gでも600gでも1斤になるわけです(510g以上は1.5斤と表示することもできるらしい) サイズは約12センチ×12センチ×12センチの立方体です 山形パンの場合は上に延びて縦長になります[03] … Continue reading

昔の食パンのサイズはよく覚えてないのですが 子供のころ朝食の食パンは 実質があったので1枚食べれば充分でした 焼き立てはまだしも 今のようなフワフワ食感ではなかった[04] … Continue reading
なにしろ フワフワ食パン1枚の端を持ったら 自重で割れてしまいます どれだけ材料を少なくして膨らませているんだろう 「モチ・フワ」すごい技術ではあります(タピオカ粉のようなデンプンを使っているみたいですね)
食パンでフワフワ・モチモチなんていうのは 変だなと思っていたのですが デンプン粉を入れているから本当にモチモチなんです

久しぶりに買おうと思った食パンがあります 店に行ってみると以前よりずいぶん小さくなっていました 切り口が正方形ではなく横長の長方形です 袋のラベル表示には0.6斤と書いてあるじゃないですか 値段は同じでした
ついにここまで来たかと思いましたね ふんわり柔らかでは追いつかなくなったのです 他社のパン(サイズ小さめで高め)の重量表示を見ると 7/10斤とか書いてありました また5枚切りは1斤ですが 5枚入りは9/10斤です なかなか微妙な書き方ですね[05] … Continue reading

2020年6月12日追記=気を付けてみたら最近の食パンの表示は 1本とか1/2本となっているのがある 例のフワフワ・モチモチ高級生食パンと称する代物です[06] … Continue reading 焼型1本が単位なんだろうが あまりに材料をケチりすぎた苦肉の策? ケイビングがひどく大きく変形しています 食パン業界のわずかな良心も有名無実となりました いまスーパーで売っている食パンの包装を見ると 340g以上の表記が消えています)

2022年4月22日追記=ついに食パン1斤の表示は こっそりと消え去りました 自分で高級と名乗るフワフワ生食パンは焼き型1本で売っていました 客単価を高くするためとスライスすると形を保てないからです そして一般の食パンも 内容量1本だのハーフといった表記になったのです ずいぶんと都合のいいやり方だが違法ではないのでしょうね)

材料費の高騰とかいろいろ事情はあるでしょう 日本の物作りすべてが 中身スカスカになっていきます 官民一体となって 空疎な内容をいかに誤魔化すかに腐心するだけです インフレ誘導とか賃金値上げとかいって数値目標を掲げる
政府関係のいう統計なんて データの持って来ようでいくらも操作できます さすがに数字を書き換えたら犯罪行為ですが 今回騒がれている厚生労働省も 数字を改竄したわけじゃない 自分たちに都合のよい数字を出すのは 役人なら当たり前にやっていることです

340gでも600gでも同じ1斤と称して なんの問題もない 数字じゃなく 自分の感覚と良識で判断しなければ 実体は見えないのじゃないか
食パンだけでなく あらゆるものが値上がりしてきました そして品質と量目はどんどん落ちていきます 数字合わせだけ国民の目を欺く好景気です

註釈

註釈
01 福砂屋のカステラは1号が580gとなっているので ほぼ1斤に近い 文明堂その他は重量が書いてありません 同じ1号といってもメーカーによって実重量は違うようです 福砂屋より軽いだろうとは想像できます
02 イギリスで1人一日の食料は 小麦7000グレーンとされていました この量の小麦でパンを焼くと1ポンド(454グラム)になります ポンドを英斤と書いたことからの呼称なのだそうです
03 紀伊国屋のイギリスパンは縦伸びした焼き上がりで 高さ18センチくらいあります サクッとした噛みごたえに口溶けのよさはこれぞ食パン 1斤の重量を計ったら380gありました 近所に昔からある 街のパン屋さんの角食パン1斤は360gでした こちらは昔ながらの食パンの味です
04 1斤は160匁であったり120匁であったりとやはり基準はなかったようです 120匁は450グラムですから ちょうど1ポンドですね 多分そのくらいな重さのパンだったのでしょう 食パンがふわふわなんてイメージは全くなかった時代です
05 あちこちに店舗展開している 横浜本店のベーカリーチェーンでは 斤の表示をせず1ブロックと書いてました ポン〇〇ウルを名乗るフランス風のパンだから?(じゃなくて) この店に限らず いまや焼型半分は320gが平均だそうです 1斤といえないわけだ
06 モチモチ・フワフワ高級生食パンは 砂糖が多くフニャフニャ・ジットリと不自然な口当たり 噛み応えがなく萎んでしまう そのくせデンプンで形作っているので ネチネチっとした妙な歯触りが残ります 生食パンという言い方も嫌ですね トーストしないのを生とは言わんだろう 自分で高級と名乗るのもどういうつもりか 高く売るため?

カテゴリー: マーケティング戦略論 情報戦・心理戦一般