所ジョージのマーケティング(ブランディング)

所ジョージという人は 北大路魯山人 柳宗悦といった面々の 戯画だと思います(所さんに対して失礼な言い方ですが)
趣味と仕事の区別が判然とせず 生き方そのものがブランド化されているという感じ 所ジョージは芸名ではなくブランドネームなのではないか

彼らとの違いは権威主義でないこと 所さんは自分を権威づけたりせず自由気ままです しかもきちんと生産性がある 工芸品の価値を正しく見ています
鼻持ちならぬ俗物ではないし かといって趣味に生きるだけの世捨て人とも違う 肩肘張らぬアイデンティティーを確立しています

ブランディングとはストーリー・キャラクターづくりの作業です
ブランドはある意味 伝説を作ることですから 事実を歪曲まではいかなくても 美化することはあります ワイアットアープの伝記なんて有名ですね

自身をブランド化した先駆は千利休でしょうか 珠光に始まり紹鷗が名付けた侘び茶の精神を 目に見える道具立てで完成しました 理念や本義など具体性を欠くものでブランド化は難しいのです

その雑器に付加価値をつけるというやり方を学んだのが柳宗悦です 民藝運動は好きになれません 宣教師が未開人に限りない優しさを見せるような 選民意識が透けて見える気がするのです

北大路魯山人はセルフプロデュースとでもいったらいいのか 自らを権威づける ふてぶてしさが際立ちます 自主独立の心がけは悪いことではないし 既成権威に楯突く気概は好もしいものです

これらのブランディングと違い 所さんは後ろ盾もパトロンもいないし(たぶん) 権威におもねって専横を極めることもない 権威とは無縁のブランディングとして参考にしたいものです