王道・覇道・邪道・正道

「王道」とは王たるものの執り行なうべき道のことであります 対極にあるのが「覇道」です 道すなわち道理であります
「学問に王道なし」と唱えたのは古代ギリシャの賢人といわれます この「王道」は 王様だけが特権として使える 近道・早道・抜け道・裏道のことをいいます 筋の立たぬ無理です

道理にかなわぬ無理は「覇道」であり「邪道」です
「邪道」の対義語は「正道」であります また「大道」とも申しまして 人の踏むべき正しい道筋のことであります

昭和の中頃まで 通りの真ん中は歩かない侠客がおりました 必ず道の端(家の軒下と電柱の間 犬走り)を拾うのです まだ渡世人の矜恃が残っていました
その昔 博徒等は表を歩くとき 手拭また袖で顔を被っていたと聞きます お天道様に顔向けできない身の上との自覚でありましょう 切られ与三の姿です

渡世人には稼業人と遊び人がありました 稼業人はいわゆる的屋さん(露天商)のことです 遊び人は博徒ですね どちらも昔気質の渡世人です 侠客といわれる人たちは他にもあって 中間や町火消また沖仲仕などです
昭和大戦の後で蔓延した暴力団・愚連隊等は 侠客・渡世人とは全く異なる連中です 江戸でいえば旗本奴・町奴の対立みたいなものでしょうか

江戸では堅気の人も 往来を歩く時は羽織の袖に手先を隠したようです これは落語の所作に残っています 商人は前垂れの下に両手を入れておりました 武家は袖で大刀の柄を覆って歩きます
大通りを大手を振って歩くのは はしたないことであったのです