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タグ: マスコミ

輿論の世論化

かつて輿論(よろん)と世論(せろん)は使い分けられていたと言います 私も中学生の頃だったか 母からそんなことを聞いた憶えがあります 簡単に言ってしまえば 輿論は教養・見識に基づき 世論は感情・情緒の表明です
GoogleとFacebookの別かな それとは違う? 新聞の世論調査は正しく世論です ただ好きか嫌いかの答えに過ぎません しかも質問の設定で いかようにも結果を操作できます つまり世論はマスコミが作り出すものです
といっても どれが輿論でどれが世論なのかを判断するのは困難なこと 世論を〈よろん〉と読むようになるのは仕方ないですね

インターネット上の意見は輿論でしょうか 世論でしょうか 難しいところです インターネット上には様々な情報があります Googleが拾ってくる情報は真偽の区別をしません Googlebotが判断することではないからです
Facebookはライクボタンが特徴です その投稿が好きか嫌いかボタンを押すだけ さらにどんな内容の投稿を頻繁に見るかで 個人の性向を把握できます これらは理性に基づくものではなく 感情によります

インターネット上には99%の石と1%の玉が散らばっています 輿論と世論も混在しているでしょう 輿論を装っても受け売りということがよくあります リツイートに至っては他人の意見を自分の意見のように拡散するわけです
見分け方としてフェイク情報には同一パターンが多いようです 一見すると多数意見のように見えるかもしれませんが違います 感情・情緒だけで拡散しているためです 多種多彩な嘘というのは案外吐けない 単純化してしまう新聞の世論操作のような機序です

2021年1月12日追記=アメリカでいま問題になっているQ-anonはデマ(風評)の典型です これがMilitiaと結びつくと実体化します 感情のみで動いているので制御できない 現実に連邦議会乱入という事態に発展しました 指導者も統一された理論もないので いずれ立ち消えると思いますが トランプ支持者と重なっているので もしトランプがこれを利用して煽動したら混乱が起きます)
2022年8月30日追記=FBI(連邦捜査局)がトランプの家を家宅捜索しました 連邦捜査局はその名の通り 連邦政府司法省の捜査機関です 国家的な犯罪捜査や防諜の任務があります トランプは現職時代ロシアのスパイとの関わりが取り沙汰されたことがあります その嫌疑でしょう しかし立件しても訴追は難しいかも知れません トランプはかなり優秀なアジテーターです ポピュリズムを利用して大統領になったのです 私にはムッソリーニの再来に見えます トランプの支持者は暴力を肯定しています トランプが煽動したらテロル攻撃を行うでしょう)

悪い噂は広まりやすいと言われます インターネット上の風評も同じことなのでしょう 昔から出所の定かでない聞きかじりを 得々と話す者は沢山いました 無責任なことですが話半分に聞いとけよといったものです
日本はロシア・中国・朝鮮(対抗勢力甲・乙・丙)からの心理・情報戦にさらされています しかし政府と外務省は全く対応しません(できないし やる気もない) 巧妙なサイバー攻撃に対しては さらに無力です
ロシアGLUが 東京オリンピックの開催妨害を狙って攻撃を仕掛けたが イギリスMI6が 阻止したなんてことが言われています 何が目的なのかよくわからんし 眉唾もん真偽のほどは不明です 大体この国難にオリンピック開催など正気の沙汰ではない

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インフォメーションとインテリジェンス

検索して得られるのは判断のための素材 インフォメーションです これを解析した意味ある情報がインテリジェンスです 同じ素材から別の結論がでるのは 珍しくありません
つまりインターネット上に答はない あるのは種々雑多な断片(多くはガセネタ)だけです といって整理された情報には何らかの意図が入り込みます

権威の裏付けがない生の情報に真実が隠されていることは多い 嘘は拡散されるため一定のパターンがあります 多くの人々が整合性のある様々な嘘をつくことはできないのです
誰かによって整理された情報はすべて意図を持ちます 意図がなければキュレーション自体が成り立たない 取捨選択がキュレーションであり情報操作です

ところで 情報操作は主に既存の旧メディアが対象となります これがすなわちプロパガンダ 権威を拠り所とした誤情報・偽情報(フェイクニュース)の拡散です
パブリッシャーはあえて嘘を書かなくても 都合の悪い情報を隠蔽し 意に添った情報のみを取り上げればよい 俗に言う偏向報道ですね
むのたけじ氏が朝日新聞を辞めたとき 戦時中の新聞社で露骨な検閲も言論弾圧もなかった 報道機関の自主規制があっただけだ との言葉を残しています
東條英機と大喧嘩し割腹した 気骨のジャーナリストであり政治家の中野正剛も 東京朝日に寄稿していました 当時の記事は縮刷版では何故か抹消され 他の記事に差し替えられているそうです

旧メディアが世論を作り出す インターネット上の人々の意見は輿論です どちらにしても受け取る方は 自らの見識で判断しなければならないことです
学生が主導し一般市民が呼応したとの触れ込みだった国会前デモは 動員をかけられた自治労などが 有給休暇をとってやっていたことです(員数ノルマを達成するため家族まで巻き込みます 主催者側発表〇〇万人というメーデー集会の亜種です 子供連れがお決まりですね どこかの宗教に似ている)

最近の選挙結果を見ると かつての影響力が陰ってきたように思えます もはやマスコミが世論操作することはできなくなったのではないか とくに18歳の選挙民が流されなかったのは たぶん新聞を見ないので余計な雑音が入らなかったためです
アジテーションを声高に叫んでも サイレントマジョリティは健全な判断を下しています とくに都知事選や新潟知事選の選挙などでは もはや政党の存在意義がなくなったと感じます それに対しては ポピュリズム(衆愚政治)だとか悪態をついていますが

東京都知事戦後の ハフィントン・ポストによる鳥越俊太郎氏インタビューを見ると きわめて真っ当な受け答えをしています 一部報道で言われたような 惚けてるとか耄碌しているという印象は全くありません
言い古されたオールドスタイルのリベラル派をなぞっているだけですが 進歩的文化人きどりは昔から変わりません 氏の言動は以前から意味不明・支離滅裂・的外れ・曲論ばかりでした(毎日新聞時代のことは知らないのでTVでの発言だけです)
病気による身体の衰えは別として 頭の中身は決して年齢のせいではないと思います

インターネット上にもインフォメーションだけでなく 特定の意図を持つキュレーションサイトは数多くあります 大小のディレクトリー型検索サイトが乱立していた時期がありました
韓国資本のNAVERも かつて検索サイトを運営していたことがあります 自前(?)検索エンジンの精度が使い物にならず撤退しました
その後しばらくして 代わりに人海戦術で「NAVERまとめ」なるものを展開するようになりました このNAVERまとめとYahoo!ショッピングとLINE(NAVERの子会社)が手を組んでいます

検索結果と見せかけてNAVERまとめを表示し Yahoo!ショッピングに誘導するのです モバイルでは LINEのモールアプリで商売します 疑似的な口コミの拡散を狙うわけです LINEは地方行政にまで触手を伸ばしているようです
いずれも意図的に操作した情報によって 金を生み出す仕組みです Yahoo!ジャパンは スタート時からディレクトリー型のポータルサイトであり 有料掲載でした ビジネススタイルとしては変わっていません

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未曾有

未曾有の読み方は(ミ・ゾゥ・ウ)ないしは(ミ・ゾ・ウ mizou)です 最近テレビなどで(ミゾー mizō)と読んでいることがあります
こんな読み方が出てきたのは 元総理大臣であった麻生氏が(ミ・ゾー・ユー)と読んだことを マスコミが揶揄したからです

未だ曾て有らず 希有なことという意味の 3文字熟語ですから 最後の有は(ウ)であって 長音(ー)ではありません 有の字はこの場合(ウ)と読み慣わしますが(ユゥ)でも あながち間違いとはいえません
しかし(ミゾー)は完全な間違いです たぶん ふりがな通り読んだのでしょう

ひらがなには音引き(音を伸ばす記号)がありません 東京のふりがなは(とう・きょう)で 発音は(トー・キョー)になります これと同じと思ったのですね
東京は最初(トー・ケイ)と言ってたみたいで 江戸っ子が上方風の読みを嫌ったからといいます

旧仮名遣いだと〈きゃう〉〈けふ〉〈けう〉いずれも(キョー)と読みます しかし誰も「稀有なこと」を(キョー・ナ・コト)とは言わない 元の字と意味を知っているからです
未曾有は仏教用語だったそうですが 呉音だの漢音だのを云々する必要もありません 仏教用語が呉音 儒学者は漢音というのも 権威付けから始まったんじゃないかと思います[01] … Continue reading

私は麻生氏の肩を持つつもりはありません 居ても居なくてもよい どうでもいい存在だと思っています 役に立たないが さほどの害もない(九州電力との関係は気になりますが) せいぜい読み方を少し間違ったり Gなんとかに出て はしゃぐ程度です それよりも 権威主義のマスコミの方が質が悪い

全然違う話題ですが旧仮名遣い(歴史的仮名遣い)の読み方で 「玉子ふわふわ」は(タマゴ・ブワブワ)です (タマゴ・フワフワ)と読ませるのなら「玉子ふはふは」と書きます
卵液がぶわっと沸き立ったところを賞味する料理です 漢字では浮々煮と表記していますから 口当たりを言ったものではないでしょう 類似した料理のスフレも 吹く・膨らませるという意味です これも膨らんだ熱々を直ちに食べます

註釈

註釈
01 漢音・呉音というのは正確でなく 遣唐使が持ち帰った漢語を後代に漢音というようになりました 呉音はそれ以前に入ってきていた漢字の読み(音)です 漢音は当時正音と権威づけられていて 官音みたいなものでした
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