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タグ: 消費者

パンと税金

アイルランドで サブウェイのサンドイッチに使われるパンは嗜好品であるとして 付加価値税の減税対象でないとの最高裁判決が言い渡されました
アイルランドでは日本の消費税と違って付加価値税なので 生活必需品に税がかかりません(かつての日本の物品税と同じ) パンは代表的な生活必需品です それだけにパンの定義が厳密に決まっていて 砂糖・脂肪・その他添加物の重量が小麦粉の2%を超えてはいけません サブウェイのパンは小麦粉の10%以上砂糖が使われていました そのため主食とみなされないという判決なのです 実に納得できます
日本で流行りのフワフワ甘々の生食パンと称するものはどうなるんでしょう 食パンといいながら主食ではなく嗜好品であることは間違いないし 皆そのつもりで買っていると思います 日本でも消費税軽減税率なるものがありますが 10%と8%の違いです しかも食品については同じものでも 店舗で食べれば10%でテイクアウトなら8%とか 訳のわからん区別をします 付加価値とは全く関係ない 消費者の目を欺くためにやっていることです

日本でもかつての街のパン屋さんは 食パン用生地と菓子パン用生地は別に作っていました コッペパンは食パン用生地で作ります 学校給食にコッペパンが使われていたのは主食としてでした 今またコッペパンが流行っていますが 昔のものと違いフワフワ甘々の 菓子パンみたいな生地のようです というか全て配合済みの粉を使うので 作り分けてないのかもしれない[01] … Continue reading
コロナ禍で飲食店が成り立たない状況です それに対して一律の給付金なんて言ってますが テイクアウトやデリバリーに補助をする方が 現実的な対策ではないかと思います 現金のバラマキは朝三暮四のような目眩しです[02] … Continue reading 時限立法でテイクアウトの食品のみ無税にするとか デリバリーに対応するための設備投資などに限定した給付金とか まぁやらないでしょうね 先例になったら困りますから Go Toキャンペーンで来店を促す愚劣なことをやる連中です 今が国難という認識は全くありません

註釈

註釈
01 まったく個人的な思い出なのですが 子供のころ食パンを(ショッパン)と言ってました そしてショは塩のことと思い込んでいたのです 当時の食パンは塩っ気がありましたから 食パンと似た形状の葡萄パンがありました これは黒糖が入って甘いもので おやつとして食べていました
02 新潟市の商店街が緊急事態宣言をしてもらいたいと要望しています 今の状況では店を開いても客が来ない 開く以上は仕入れをはじめとして 経費がかかるから赤字になる いっそ休業して補償金をもらう方が遥かにいい というのが理由です
都会地の店は政府の対策など当てにせず デリバリーやテイクアウトを主軸に切り替える店が増えています 一律の給付金なんて不正受給が横行するばかりです 近所の流行らないラーメン屋が給付金のおかげで店内改装をしました まともに商売をしている店だけが困っています
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洋菓子を作る売る

ここ数年 埼玉県内に洋菓子店が増えています パティシエがオーナーの店です 創造的な菓子からオーセンティックなフランス菓子と さまざまな個性で姸を競っています 何軒かの店のものを食べました いずれも素晴らしく美味しい洋菓子です
これらの新しい洋菓子店と異なる 昔ながらの洋菓子メーカーと洋菓子店での体験です

洋菓子メーカー

ちぼり湯河原スイーツファクトリー という施設があります 「ちぼり」は贈答用焼き菓子のメーカーです アソートクッキーでは 国内トップクラスのシェアを持つそうです
それにしては あまり聞きなれない社名です 卸やOEMでの製造が主だったのでしょう スイーツファクトリーは本社工場に併設された 自社ブランド製品の直売店です つまり小売りにも力を入れ始めたことになります

行ってみた印象を一言でいえば 実に中途半端です 小売りに慣れてないから 仕方ない面はありますが 贈答用として無難な線を求めているのでしょうか
まず商品が どっちつかずの中級品イメージです 品質はよく内容に比較して割安なんだが 高級感はないので お得という感じがしない
ショップ内も土産物店風(土産物に違いないけど)で 取り留めのない陳列 レジカウンターが狭いためか 買った商品の扱いがぞんざいです
主力商品である アソートクッキー類のパッケージ(缶)デザインは どこか昭和風の懐かしいものです(とくに赤い帽子の額縁を模した掛け紙は好きです) 時勢にこびない姿勢はいいが 伝統的な意匠を狙ったわけでもなさそう
また並んでいる商品を見ると 蜜柑を使ったものが何種類もあります

この蜜柑を使った製品のパッケージも ちょっと昭和レトロ風です
でも蜜柑といえば和歌山が想起されます 熊本の蜜柑も大変おいしい 童謡「みかんの花咲く丘」は 伊東市亀石峠がモデルだそうです 実際「みかんの花咲く丘」という名前の洋菓子があるようです
静岡は気候温暖な土地なので蜜柑はイメージできます 湯河原と蜜柑は今一つイメージとして結びつきません 蜜柑産地としての知名度が低いから 地場産業振興のために 農家とコラボレーションした製品かもしれません
志はよいが焦点がぼけていて 訴えるものが何もないのが悲しい オレンジでなく蜜柑というところが好ましいのに

「ちぼり」はいくつもの子会社があり それぞれ商品ラインがあります しかし「ちぼり」としてのブランディングは全くできていません
B2Bの業態だったので取引先の求めに応じた製品を作るだけですね 自社の特徴を打ち出す必要がなかった どこにでもありそうな特徴のない ありきたりな菓子ばかりです
小売りをしてないし情報発信もしないから 消費者にとって 捕らえどころのないメーカーとなったのでしょう

街の洋菓子店

熱海に三木製菓という洋菓子店があります とても美味しい洋菓子を作っているのですが 特筆すべきは店構えです 佇まいがまさに昭和の洋菓子店です
店舗だけでなく ケーキ職人である店主の風貌から 売っているお菓子 パッケージまで 昭和そのままです
昭和23年の創業といいますから 当時としては ハイセンスで高級な店だったと思います だから単価は安くない
この店が確実にお客を捉えています なにも昭和レトロを懐かしんでいるわけでなく 昔から変わらぬ美味しい菓子を作り続けている故に他なりません いたずらに時流を追いかけないから 店舗デザインを変えることもしない
コンセプトが一貫しているのです おそらく初代から受け継いでいます これが単なる暖簾や歴史でない ブランディングの正しいあり方です

2022年4月22日追記=さすがに今は代替わりしたようですが 当代も相変わらず昔からの美味しい菓子を さらにリファインして作り続けることでしょう)

洋菓子を売る

街の洋菓子店と洋菓子メーカーは そもそもあり方が異なりますから 比べることができない でも小売りをやるのなら共通点はあります
たとえば お菓子屋さんの包装には独特のものがあり 決して商品を裏返すことをしません ケーキでない焼き菓子なら 表裏ひっくり返しても差し支えないのでは と考えていたら駄目です お客さんは商品の扱いを見ています

2022年4月22日追記=上記の浦和の菓子店でチーズケーキの美味い店がありました この前買ったら味が落ちていましたね よくあるパターンですが 売れすぎているからだろうか 焼き菓子の味は変わらないのですが パッケージングがひどく雑になっています 手土産に使うようなものなのに まるで配慮がなく菓子屋として客の方を見ていない 越後弁でいうと じょっぺ まんき になっているのです)

「ちぼり」の昭和風な製品は あえて狙ったものかどうか分かりません 何しろ方向性が曖昧なもので 何を目指した商品か不明なのです 製品・パッケージ・店舗・売り方すべてがボヤケている
三木製菓は明確です 昭和を売りにしているんじゃないが 作っている菓子が昭和の頃から変わらない だからパッケージも店舗もそのままです 流行を追っかけてリニューアルなんてしないのです

洋菓子のブランディング

とくに菓子類は見た目が三分の一 味が三分の一 残り三分の一はブランドイメージです これがすべて一致すればいいのですが 昨今はTVのタイアップやネット上の噂話で売れるものも多い[01] … Continue reading

マミーズ・アン・スリールなる店のアップルパイを食べました リンゴの量が多すぎカットもでかすぎるため パイ生地とのバランスがなってない リンゴのコンポートなら不味くはないのだが アップルパイとして成立していません[02] … Continue reading 品質ではなくイメージだけなのです
三木製菓さんでは よい紅玉が入ったときだけ タルトタタンを焼くそうです パイに限らず土台である生地の出来が菓子の完成度を左右します リンゴを売りにするのではなく自家製タルト生地にふさわしい紅玉リンゴを求めているのです 三木製菓さんは「ラング・ド・シャ」が得意ですからなおさらです 時流に媚びない立派な姿勢かと思います[03] … Continue reading

ラング・ド・シャを丸めたシガールは ヨックモックの看板商品です ちょっと気の利いた東京土産として売り出し(ラング・ド・シャは壊れやすいので 丸めたんじゃないでしょうか あと食べやすさですか)一時代を築きました 本社が青山というのも当時の世相として頷けます 見た目・味・ブランドイメージが一致しています[04] … Continue reading

2021年1月28日追記=安菓子のシャトレーゼ[05] … Continue readingが亀屋万年堂を子会社にしました 報道では老舗和菓子の亀屋万年堂と言ってます いち消費者の目から見れば 万年堂にはナボナのイメージしかありません すごく違和感を抱いてホームページを見たら 亀屋万年堂自身がそう称しているのです これも自由が丘のイメージに頼ったブランディングのつもりだったのでしょうが 実態はナボナも含めてドラ焼き屋さんですね まったく乖離してます)

註釈

註釈
01 横浜馬車道の地名を冠した とんでもなくまずい菓子屋があります 鎌倉の叔母に 観光客が殺到しているある店のことを聞いたら 知らないといいます よそから来た資本が小町通りに店を出しているのです これらは土地のイメージを借りて売っている(伊勢屋・越後屋といった屋号とは異なります) そして実際に売れるのです
02 「明治禁断のアップルパイの中身だけ」という商品があるようです こういう風潮を捉えているのですね このマミーズ・アン・スリールのアップルパイは 中身をほじくり出して食べるのが正しいのかもしれない
してみると側のパイは食べることもできる容器に過ぎないわけだ まさか中身だけ食べてパイ生地を捨てるようなことはしないだろうが(実際うまくない サクサクじゃなくてモチモチのパイ皮 三立源氏パイの方がよほど美味い)
03 アップルパイのリンゴがうまくても それは果樹園農家のおかげです お菓子屋さん・菓子メーカーの力量はパイ生地にこそ発揮されます 同じくまんじゅうの餡に 十勝産の小豆を使っているから うまいわけじゃない 餡練りの技術で味は決まるのです
アップルパイといえば リンゴが丸ごと入ってるというキワモノがあります 愚劣極まりない でもどうやって食べるのだろう
04 もらい物のモロゾフの豆菓子(!)がありました パッケージの裏を見ると下請けに作らせています おそらく中国産の粗悪なピーナッツを使った碌でもない商品 でん六豆には遠く及ばない(比較するのも失礼です) 他に焼き菓子があり これは「ちぼり」製です 文句も出ないが称賛するまでもないのが「ちぼり」の持ち味?
パッケージの表には麗々しくKOBEと書いてあります 菓子ではないのですが 大阪の会社なのに神戸パンというのがあります こんな商売のやり方は関西に多いのでしょうか そういえば堂島ロールという珍妙・愚劣な物が流行りました あれもその名の通り大阪発です
05 シャトレーゼがフランチャイズの形で首都圏に進出した時は 百円ケーキだったと思います その後直営店のみになってから方向性を変えていますね まだ街のケーキ屋さんが健在で百円ケーキはあまり売れなかった ユニクロの経緯と似ているかもしれない
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食文化

酒の文化

雁屋哲原作「美味しんぼ」第54集《日本酒の実力》が 日本酒に対し誤解を招く内容を描いていたそうです 美味しんぼが参考にした元ネタは 日本消費者連盟が編纂し三一書房が発行した書籍「ほんものの酒を!」です この顔ぶれでは プロパガンダ本といわざるを得ないですね[01] … Continue reading

美味しんぼの作者も編集担当も 悪意や政治的意図はなく 不用意に不確かな文献を援用しただけかと思います[02] … Continue reading ストーリー展開は上手いから多くの読者を持ち アニメーション放映もされた作品だけに 影響も大きく日本酒に対する偏見が広まってしまいました 純米酒信仰もその一つです

美味しんぼの前にも 日本酒を扱った漫画「夏子の酒」が描かれています(こちらはTVドラマ化されました) やはり純米酒信仰と醸造アルコールの歪曲がベースになっているとのこと
この漫画のモデルになった酒は 新潟県の酒店(新津市だったか?)がネゴシアンとして作らせ 漫画・TVによるキャンペーンと出荷調整で値を吊り上げた という話を聞いたことがあります

フランスワインにはヴィンテージがあります ワインは葡萄を絞っただけの単発酵の酒ですから 出来不出来はもっぱら葡萄の良し悪しに頼ることになります 良いワインを作るためには 良い葡萄畑を確保するのが絶対条件なのです
葡萄の作柄は天候その他に左右されるため ワインも出来の良い年悪い年があります 良い葡萄が収穫できた年がヴィンテージ[03] … Continue readingとなります

日本酒も主材料である米の品質は大事です 吟醸・大吟醸に山田錦が使われるのは 大粒で平板状心白であることに加え 硬質なことがあげられます 紡錘状心白の五百万石では50%以上磨くと胴割れします 最近できた新潟県の越淡麗は 完全な平板状(線状)心白で 吟醸・大吟醸酒のための酒米といえます
しかし 日本酒は杜氏の技で作るものですから 米の出来不出来だけで品質が決まるわけではありません とくにに吟醸づくりは細心の注意を払って酒造りをします
麹米に白い花が咲いた状態は総ハゼで 麹菌が表面に成長しているのです 吟醸づくりのための麹米は突きハゼといい 菌糸が虎斑状に米に食い込んだ状態です ただ菌糸が米の中心部にまで入ってしまうと あまり良くありません 吟醸づくりに米粒の大きさ硬度は重要です

葡萄と同じく 米の出来もその年の天候等に影響されます 純米酒となると桶ごとに異なる発酵具合を調整するのは極めて難しくなります 吟醸・大吟醸ならばなおさらです 醸造工程で加える原料アルコールも発酵調整技術の一つです
酒米の品種だけでなく産地も重要です 日本酒にはヴィンテージがないので 毎年一定の品質が要求されますから 一つの産地で純米酒を作るのはリスクを伴うでしょう
なお日本酒の柱造りと同様に ワイン醸造でもアルコール添加の技術はあります マディラワイン・シェリー・ポルトワインは 代表的な酒精強化ワインです

フランスワインのヴィンテージは 結局のところ権威付けであり差別化です 商業主義の表れといえます AOCやソムリエだとかネゴシアンなんかもそうです フランス人の商売上手なところです
日本酒の純米信仰や 大吟醸酒の過剰な精白度競争も 同様に商業主義のような気がします ヴィンテージはなくとも 希少価値を演出しプレミアムを付けて売る例はあります
ワインの世界でも ビオワインだのオーガニックワインだのと 新たな差別化が図られているようです 星座の運行に基づいて醸造するとか言ってますから これも純米酒信仰に近いのかもしれない

精米歩合はどうやって測ると思いますか 精米機の糠箱から取り出す糠の重量で計算します 100kgの玄米を投入すれば糠の重量が50kgになった時点で50%精米となります 精米の熱で水分が飛んだり糠の粉が飛散することも考慮に入れ タイミングを見て精米機を止めます
大吟醸酒で酒米の精白度が競われています 大吟醸は精米歩合50%以下ですが 磨けばいいというものでないのです 30%台・20%台に意味があるとは思えません とくに精米歩合が低いほど密度の粗い部分が多くなり 砕米など無効精米は増えます[04] … Continue reading

ダシの文化

1960年代にチャイニーズ・レストラン・シンドロームという言葉がありました 中華料理に大量に使われる化学調味料が 人体に影響を及ぼすという説です
医学的に証明されてはいないようですが チャイニーズレストランが世界中に広まったことと関連しているのでしょう

2013年和食がユネスコのお墨付きをもらったといって 日本では官民あげて喜びました 他からの評価に一喜一憂している姿は 自国の食文化に自信がないからです これも舶来崇拝の裏返しの姿です
評価されたのはダシ味だそうです 甘・辛・酸・苦・塩の五味に加えるべき第六の味だとか 味の素がいう「うま味」は昆布ダシの主成分グルタミン酸です

世界中に広まっていた中華料理に代わり 和食レストランがヨーロッパを中心に見られるようになりました しかし実態は中国人の経営になる 日本食もどきの紛い物が大半でした
フランス人と並んで中国人も大変商売上手です しかも柔軟な発想で 別に自国料理にこだわることはない 儲かると思えば何でも取り入れます
そのうえ 今まで大量に使っていた化学調味料は ダシ味なので 日本料理に転換するのは訳もないことです

ダシ味はもちろん日本の大切な食文化です でも鰹節ダシが正統などということはない 先に書いた正月料理の福島「こづゆ」は 干し貝柱のダシが特徴です
それにダシの素といって売られているのは 鰹節製造工程で出る煮熟の煮汁が原料ですし 多店舗展開の有名料理店では その店の味を再現した 専用ダシの素が使われているという話もあります[05] … Continue reading

和食=ダシ味となり いまや本国日本も何でもダシ味になってしまいました 和食は味を加えるのでなく 引き算の技といわれます 素材の味を引き出すという和食の伝統は失われてしまうのでしょうか
料理に限らず 減塩をうたう梅干しや漬物などの塩蔵品がダシ味になってきました 塩によって熟成される味が忘れられそうです 甚だしいのは煎茶にまで化学調味料が使われることがあったほどです[06] … Continue reading

「味の素」の瓶を見かけることは少なくなりましたが 味の素の売上は落ちていない 加工食品にはほとんど化学調味料が使われているからです それらも(うま味調味料)ダシ味と言い換えています[07] … Continue reading
塩蔵品は本来保存のためです 加えて塩が馴れたころ新たな旨味が生み出されます 健康的な(?)減塩になったため 味を補う目的で人工ダシ味を加えるようになりました それだけならまだしも 保存料・防腐剤まで必要になってきます まったくもって本末転倒です

註釈

註釈
01 一体この連中は何を意図して こんな悪意に満ちたフェイク情報を流すのでしょう 日本文化を卑しめようとするのは単に舶来崇拝なのかな ワインをやたら崇めていますが おフランスにひれ伏している?
02 美味しんぼはろくに取材もしないで フェイクな情報をもっともらしく書くようです ワインは添加物を使わないとか 市販のマヨネーズが植物油と卵と酢と食塩だけで作られるとかです どんな文献を参考にしたのか すべて事実無根デタラメです ワインは酸化防止剤を始めとして添加物だらけです
03 厳密な意味でのヴィンテージは単年度産のものですが ワインは品質を均等にするため通常ブレンドして瓶詰めされます 収穫年度だけでなく多品種をブレンドしたり 他の土地で取れたものをブレンドするのが普通です 日本酒の桶買いと同じことをやっているわけです
04 砕米は要するに米粉(みじん粉)ですから 白糠になってしまいます 糠の重量で精米度を測るので 見かけ上の精白度に影響します また米粒が小さいほど麹菌の菌糸が 中心にまで入ってしまいがちです 過剰な精白は本来の吟醸づくりとかけ離れたものです
05 この頃の人工調味料の進化は凄まじいもので 本物より本物らしい味を作れます たとえば日本酒エッセンスなんかは 銘柄ごとの違いまで作り分けています(日本酒風味のケーキに本当の日本酒を使ったら 燗冷ましの出来損ないになるだけです)
本物よりチョッピリよく描く似顔絵と同じで 特徴を良い方向にデフォルメするのではないですか 実物とそっくりに描くと似ていないと言われてしまいます お椀の蓋を開けたら お出しの香りがプーンと なんかそうだと思います
06 夏目漱石が初めて玉露を飲んだ感想を書いていますが 爽やかで涼しい味だったそうです 昭和50年代から茶畑に窒素肥料を大量に使うようになりました アミノ酸ことにグルタミン酸の含有を増やすためです お茶に旨味が要求されるようになり まるで出し味のような煎茶や玉露がもてはやされたのです ついに味の素を添加した煎茶が流通することになりました
07 ついにダシがうまい煎餅まで現れる始末です タンパク加水分解物をまぶした(魔法の粉ですね) 亀田のハッピーターンあたりが嚆矢かもしれません そういう意味では亀田製菓さん先見の明があった
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