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タグ: 賠償金

日韓・日ロ・日中の外交

2018年9月2日 国連人権理事会が日本に対し人権侵害を認めろと勧告しました 強制力はありませんが 10月30日に韓国大法院が いわゆる元徴用工の賠償請求を認めた判決[01] … Continue readingと無関係ではないでしょう
この判決は唐突に出たものではない 韓国による国連外交やバチカン[02] … Continue readingへの働きかけといった 周到な準備の元に行われた外交攻勢と見るべきです

ロシアはいまだ北方領土をネタに日本を強請り続けています 国際社会がこれを非難しないのは ロシアに正当性があると認めているからです
なぜなら日露戦争の賠償金を支払わなかった(自らの非を認めない)からです ポーツマス条約を反故にして日本侵攻をはかっても何ら問題にならない

条約は互いの駆け引きの落とし所に過ぎず 拘束力も強制力もありません 判決ではないのですから 2国間の力関係ですべて決まります
外交は武器を持たない戦争です 自国の利益をいかに引き出すかが勝負どころ 勝つか負けるかであって 友好でも協力でも妥協でもない
条約を締結し丸く収めて終わったことにするなんて 国際的には通ぜぬことです 自国領土を不当に占拠している相手は どんな理屈をつけても敵性国家でしょう

いわゆる徴用工問題で 日本は韓国に「日韓請求権協定」の形で賠償金を支払いました 支払うということは相手の言い分を認めたことになります
韓国に対して日本は正当性がないことになってしまいました ソ連による日本人のシベリア抑留・強制労働と同じことをしたと見られます

いわゆる慰安婦問題も同様です 根も葉もないでっち上げに対して日本政府は 相手の言いがかりを受け入れ謝罪し賠償金を支払っています
これで日本に正当性はないことになりました この後韓国は日本を強請り続けますが 罪を認めた日本は贖罪しなければならないのです

外交戦は心理戦です 事実であるとかないとか 信義にもとるとかは問題ではないのです 真っ向から相手の捏造(でつぞう)を否定し そのような因縁をつける不逞な行為を 弾劾しなければなりません ゴロツキ国家のユスリ・タカリに金を渡すことは 終わりではなく始まりを意味します
相手の土俵に乗ったら負けです 相手のペースで進みます 敵の弱点を攻撃しなければ勝機はないのです まったく為す術がない日本政府と外務省 この外交戦は韓国の完勝となるでしょう

12月22日追記=韓国の駆逐艦が自衛隊の哨戒機に威嚇行動をとったそうです 軍事と外交は切り離せません このタイミングは徴用工云々の外交攻勢を支援する軍事作戦です 中国も尖閣諸島の付近だったかで同じことをしています してみると中国と提携しているのかもしれません
戦時でもないのに 駆逐艦艦長や係員が独断専行で 攻撃に準ずる行為を取ることはありません 軍隊は命令でしか動かないのです もし現場の暴走だったとしたら 軍律も統制もない海賊のような連中ということになります)
12月23日追記=マティス国防長官が 同盟国に敬意を払うべきとの言葉を残して国防総省を去ることになりました 日米同盟の強化・インドとの連携に大きな指導力を発揮した方です トランプの迷走がますます加速するかもしれません
サンフランシスコにおける朝鮮系住民の 日本に対する嫌がらせは目に余るものがあります これを支持する中国系住民と合わせれば 人口比でかなりの勢力がありますから 阻止することは難しい アメリカも当てにならないのです)

2019年1月5日追記=自衛隊哨戒機に威嚇行動をとった韓国海軍駆逐艦は 国旗も海軍機も掲げず北朝鮮漁船と何やらしていたようです しかも日本の経済水域内です 警戒監視にあたっていた自衛隊哨戒機に 攻撃に準ずる行動を取るということは 国際協定に違反した不当行為だったと考えられます
どうやら徴用工云々とは無関係のようです おそらく日本経済水域での北朝鮮漁船の不法操業を支援していたのでしょう 躍起となって揉み消そうとするわけです このまま放置していたら李承晩ラインの再現となります 日本の近海で韓国・北朝鮮・中国の漁船が大手を振って操業し 日本漁船は駆逐されます 死者まで出た日ソ漁業協力協定は今でも続いています これが日本の外交の姿です)
1月7日追記=韓国は駆逐艦の不当な行為を逆手にとり 例によって日本に謝罪を要求してきました 盗人猛々しいと思うのは日本人だけです 外交で事実だの証拠なんてどうでもいいこと 謝罪させたら勝ちですからね 国際世論(主にキリスト教圏)は韓国に味方します 当然のことながら謝罪と贖罪はセットです
自衛隊が韓国の不当な行為を突き止めたのに それを追及しないのは日韓議員連盟の圧力でしょうか 日本政府と外務省は蹂躙されている日本の領海も国益も国民も守ろうとしません これが日本の外交の姿です)
1月17日追記=日韓関係の悪化と報道がなされていますが 日本と韓国は過去も現在も友好国ではありません 日韓基本条約など有名無実 韓国から一方的に金目当ての外交攻勢が仕掛けられています そもそも朝鮮半島の国土が荒廃したのは朝鮮戦争のためです 日本が損害賠償することではありません
この度はついに韓国海軍駆逐艦が自衛隊機に 擾乱攻撃〈harassing attack〉を行いました 中国海軍と空軍も自衛隊に対して 擾乱攻撃を繰り返しています これに同調しているのでしょうか いずれにしても敵性国家に対する行為です 平和条約を結んでいないロシアでさえ 威力偵察はしていましたが知る限り擾乱攻撃はしていません 敵対国と認識してかからねば対応を誤ることになります)
1月19日追記=日本海の呼称を変更しろとの韓国の主張に沿うかたちで 国際水路機関が日本に協議を要請してきました 鮮やかなタイミング韓国外交の成果といえましょう
今回の韓国駆逐艦による擾乱攻撃は偶発的でしたが 日本近海で韓国海軍が活動することを既成事実化する狙いがあります 韓国の攻勢に日本は外堀を埋められつつあるというところですね)
1月24日追記=韓国海軍が日本近海で行っている不当な行為を自衛隊が警戒・監視しています しかし外務省は全く知らん顔です 韓国に不利な事実を公にしたくない 日韓議員連盟の圧力がかかっているのでしょうか 軍事と外交は車の両輪ですが 日本は自衛隊と海上保安庁が孤軍奮闘しているだけです
韓国はこうやって日本近海における既成事実を積み重ね 日本海の名称はやがて変更され そして制海権を握られます やって来るのは李承晩ラインの再現 そうなれば竹島は軍事拠点ですね この先南北の対立は解消されるでしょうから 目標は日本海の権益 目的は日本から金を巻き上げること
ロシアがオホーツク海・北方領土で日本に対してやってることと同じです 中国の狙いはもっと重大で 尖閣諸島を拠点に東シナ海の制海権を握れば 次は沖縄の実効支配を目指します ロシアがクリミア半島へ侵攻する際 地ならしとして住民投票を行いました あれも〈民意〉で進められたことを見逃してはいけない)
2月14日追記=賠償金目当ての謝罪要求は 韓国の常套手段です しかしながら天皇陛下を名指しするとは 極めて異常な行為といえましょう
日本に限らず 各国の国王はその国の象徴です したがって王族に敬意を払うのは 国際間の礼儀であり常識でもあります また近代の王族は君臨すれど統治せずで 政治に関わりません タイの選挙で王女を擁立する動きがありましたが 国王は直ちに反対の声明を出しています
あろうことか 今回の韓国国会議長の発言は 日本の国体に口出しし韓国が指図して 天皇陛下を政治利用しようということです 国際間の礼節を弁えない蛮族の思い上がった振る舞いです
これは我が国に対する甚だしい無礼であるだけでなく 一面では韓国の失態(敵失)ともいえます 国の尊厳に関わること徹底的に糾弾しなければなりません うやむやに終わらせたら取り返しのつかないことになります)

2019年7月25日追記=竹島上空近くを通過したロシアの航空機に対して 韓国空軍の戦闘機が威嚇射撃しました 以前尖閣諸島近くを通過したロシア軍の艦船を 中国の公船が追尾した事件がありました
いずれも自国領海を侵犯した相手に対する警戒行動というパフォーマンスです 韓国・中国がこれだけ国際社会にアピールしているのに 外務省はだんまりを決め込んでいます 敵国の主張を黙認していることになります
今回の件は中国とロシアの合同軍事訓練です 偶発的ではなくあえて竹島周辺で演習しているのです 韓国空軍もあるいは連携していたかもしれません いずれ日本海の呼称も変えられるでしょう 韓国は李承晩以来 既成事実を着実に積み重ねています)

註釈

註釈
01 中国共産党軍事委員会は近年 情報戦において三戦を唱えています 與論戦・心理戦・法律戦の3つです(自衛隊幹部学校戦略研究グループの資料を参照しました) 軍事だけでなく外交戦等あらゆる手段を用い 対抗国の瓦解を目的とするものです 韓国はこれに習って日本に対し 與論戦と法律戦を展開しているのでしょう 金目当てではありますが
02 キリスト教国である韓国は以前からバチカンへ働きかけていました 日本ではあまり報道されず注目もされませんが ローマ法王からのメッセージは とくにカソリック圏の世論形成で大きな影響力を持ちます 中国が天皇陛下を政治利用したように 韓国もローマ法王を政治利用しようとしています
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朝鮮半島危機

朝鮮半島危機の始まり

朝鮮半島危機の本質はどこにあるでしょう 過去のことはさておいて近代の歴史では 清朝の衰退に乗じロシアが南下 満州地域を侵略し始めたのが直接の原因です
さらに朝鮮半島まで視野に入れていました 江戸時代より 蝦夷地域へのロシア侵攻に脅かされていた[01]明治政府は北海道に屯田兵を配備して 明確に日本領土と世界にアピールしました 北海道開拓とともにロシアの侵攻に備えるためです日本にとって 朝鮮半島進出は看過できない事態です

これをきっかけに 日清・日露・大東亜戦争まで至ります 日清・日露戦争の勝利により 混乱していた朝鮮半島を日本が統一し ひとときの安定がもたらされました しかし昭和大戦(大東亜戦争+太平洋戦争)に敗れるとすぐに ソ連(ロシア)は中共を使って 再び朝鮮半島に侵攻を始めます
ひとつの保護国だったところに 2つの独立国を認めたのが朝鮮紛争の始まりです その後を概観すれば 東西冷戦から中ソ対立 アメリカと中国の国交回復 さらにソ連崩壊と中国の国力増大で 勢力図は大きく変わります そして現在の情況となってきました

朝鮮半島危機の現状

中国・ロシアにとって 朝鮮半島は内乱・分裂状態の方が 緩衝地帯として都合がよいのです でなければ主権を認めない中立地帯としたい アメリカ軍を主体とする国連軍が引き上げ 代わりに人民解放軍主体の国連軍が駐留するのです

いまのロシアからすればクリミア半島の方が重要で 満州地域と朝鮮半島に影響力を及ぼす必要はない[02] … Continue reading そうすると半島は 昔のように中国の属国になってしまいます アメリカとその他の国が今度は承知しない 結局現状がいちばん安定していることになります

北朝鮮経済は配給制度が機能しなくなり 闇市が経済活動の中心になっています 政策的に経済統制を緩めているのです その結果 一種の自由経済の様相を帯び 経済規模・活動はむしろ活発化しています
敗戦後配給制下の日本で ひたすらお上(GHQ)に従順だったのは日本人 闇市を仕切っていたのが朝鮮人流民でした 彼らにとって闇市経済はお手のものです

北朝鮮の核弾頭・ICBM開発の進展はめざましいものがあります とても自国だけとは思えない 経済面・技術面で支援されていると考えるのが妥当でしょう
これを止める手だてはありません 闇市・闇取引で成り立っている国に対して経済制裁はそれほどの効果は望めないし アメリカにとっても中・ロにとっても 北朝鮮が崩壊するのは歓迎できない 善悪二元論が支配する世界平和のため(?)には どうしても悪役が必要です 実態は半島南北の内乱であって 北朝鮮の脅威と見てはいけない[03] … Continue reading

韓国の立場はずいぶん微妙です 自家撞着に陥っているのではないか 日本は共通の敵だったはずなのに 北と抗争するためには協力しなければならない もとはといえば半島人同士の内紛・勢力争いです 挙句の果て近隣諸国から世界にまで迷惑をかけている
あちこちに銅像を建てるのが大好きという点でも 両方とも同じようなことをやっています 日・米・韓で協力して事にあたるつもりなら 捏ち上げの銅像を撤去するのが先決でしょう
自覚のない韓国の態度は中国に有利に働くだけです 烏滸の沙汰というしかない[04] … Continue reading百済・白村江の戦いと同じ身勝手な振る舞いです

朝鮮半島危機のこれから

つまり現状は危機でない むしろ金一族の独裁政権が滅亡した時 さらなる混乱が引き起こされる可能性の方が大きい 北だけでなく南も影響を免れず 朝鮮半島は過去のように四分五裂します(歴史は繰り返されるのです)
中国にも難民がなだれ込むでしょう まぁ日本のように 朝鮮人流民が我が物顔に振る舞う なんて事は許さないでしょうが 中国は日本に難民を押しつけるかもしれません 日本を目指す者も現れます 受け入れ態勢は整っているし いちばん暮らしやすいですから

外交と戦争の駆け引きで 局地戦以下の戦闘が引き起こされる懸念はあります しかしICBMや核兵器製造施設のすべてを破壊することはできない 日本に対してやったような殲滅戦を仕掛けることもありません アメリカによる朝鮮半島統一は解決にならないのです 中・ロがそんなことを許すわけない
かつてマッカーサーは朝鮮半島に原爆を落とせと主張しました トルーマン大統領はそのような暴挙を許しませんでした いまのアメリカはどうなんでしょう トランプ大統領は発言も不謹慎ですし 真意がよく分かりません ブッシュはラムズフェルドに唆されてイラクを攻撃しました スタッフが賢明ならば暴走は避けられるでしょう(でも統帥権は大統領にあるし……)

おそらくこのまま膠着状態になりそうです もしかしたら一悶着起こるかもしれません すんなり南北統一はありえないが 何らかの形で南北合意の可能性も大きい 予断を許せません どちらにしろ割を食うのは日本のような気がします
現状を糊塗し最も求心力を得やすいキーワードは「反日」です 南北両方の半島人が自分たちのことは棚に上げ 日本に矛先を向け賠償金と称して金を強請ろうとするのではないか 慰安婦問題云々はその布石・前哨戦といえます
推古天皇の頃から 内乱で日本に逃げ込んだ半島人は無数です 日本にミサイルが飛来するより 居座る流民がさらに増える方が現実性あります 空襲警報が鳴って 防空頭巾をかぶっても 何の解決にもならない これ以上第三国人が増えたら一大勢力を形成します[05] … Continue reading

北朝鮮問題ではなく朝鮮半島問題

やがて北朝鮮は核弾頭搭載のミサイルを配備し 極東・東南アジアにおける中国の影響力はさらに拡大します アメリカに有効策は見出せないことが予測されます[06] … Continue reading 中国による韓国懐柔政策は順調に進んでいます フィリピンの二の舞になるかもしれない
アメリカが半島から手を引けば韓国は以前のように中国の属国です 竹島も中国領土になりますね 李承晩ラインの時も日本政府・外務省は これといった対策を取れなかったのですから 遺憾の意を表明する程度で終わるでしょう

かつてのように中国が北朝鮮を平定する可能性もあります アメリカ軍が主体となって韓国に駐留するから北朝鮮が反発しているのです 南北関係なく朝鮮半島全体に人民解放軍(国連軍)が駐留することになれば 紛争は収まります[07]在韓米軍はもともと国連軍です 人民解放軍がこれに肩代わりするのは制度上問題ない
アメリカ本土を攻撃すると公言している金政権を排除して 北朝鮮を中国の支配下に置くのなら トランプ大統領にとっても悪くない取引です その代わりアメリカは韓国から引き上げる アメリカと中国が直接対峙するわけにいかない

国連軍として韓国に軍事支援しているアメリカにとっては たしかに北朝鮮問題です(駐韓アメリカ大使は不在のままです アメリカと韓国は同盟国でもないし 緊密・対等な友好国でもありません[08] … Continue reading) しかし韓国も北朝鮮も共に日本を敵視しています 日本にとっては朝鮮半島問題であることを肝に銘じなければ見誤ります ロシア・中国による侵略が朝鮮半島問題の本質なのです
朝鮮半島が中国の属国に戻り米軍が引き上げれば 東南アジア・極東地域の安全を維持するために 日本が対中国の最前線となるわけですね 国軍でない中途半端な立場の自衛隊は 否応なしに国連やアメリカにいいように使われるでしょう 沖縄基地もますます重要になります[09] … Continue reading
極東情勢に対するアメリカの政策・戦略において 日本が重要な役割を担っていることは事実です アメリカが日本に頼っている面も多々あります 正規の国軍を持ちアメリカと対等の同盟を結ばなければなりません 現行憲法をそのままに自衛隊を明記したら 交戦権を持たない自衛隊は犬死にすることになります

2018年3月10日追記=トランプと金正恩の対談だそうです 冬季オリンピックで妙な動きをしていると思ったら 韓国が存在感を示しました これで朝鮮半島問題から 完全に米朝問題に移行するでしょう 韓国外交の勝利といえる 見事なものです これからどう展開するか アメリカと中国の意向にかかってきます アメリカにとっての非核化は大陸間弾道弾だけで 別に朝鮮半島の平和と安定を目指しているわけじゃない
韓国は北朝鮮と手を組んで巨大慰安婦像を建てるつもりでしょうか 韓国と協力して北朝鮮問題に対処するなんて間抜けなことを言ってるから こうなります いい加減目を覚まさないと大変な事態になるでしょう)

2018年3月27日追記=未確認情報ですが金正恩が中国を訪問したという報道がなされています 中国主導の朝鮮半島合意(属国化)が具体的に進行し始めました これでアメリカ軍が韓国から引き上げれば 東西ドイツの統一よりさらにドラスティックな変化が訪れます しかも今度は日本を直撃するでしょう
北鮮が米本土を標的とするICBMの開発を断念するなら 見返りとして韓国からアメリカ軍が引き上げる 南北が合意して半島に人民解放軍が駐留する あとはロシアがどう出るかです 元スパイの殺害によりロシアとヨーロッパの関係は悪化しています 極東を重視することになるかもしれません 中・朝・露が共通して 敵視し侵略の対象としているのは日本なのですよ)

2018年4月22日追記=北鮮が積極的に動いています 中国の後ろ盾を得たのですから後顧の憂はない 平和協定は北鮮(+人民解放軍)とアメリカ(国連軍)が結ぶものです 韓国は当事者じゃありません 核弾頭やミサイル実験が必要なくなったと宣言したのは すでに実用段階に入り いつでも実戦配備できるという意味です ICBMの開発は諦めるというメッセージも言外にあります アメリカとの交渉の用意はできたわけです
朝鮮半島の安定という言葉も見られますから 中国・北鮮主導の南北合意が念頭にあるのでしょう 南北の歴史的和解そしてその先に 戦後70年の清算として北鮮の代わりに日本を悪役に仕立てる 賠償責任追求が控えているかもしれない これならば韓国の顔も立ち容易に受け入れることができます)

2019年8月27日追記=中・ロが協力して日本海のそれも竹島近くで合同演習を行いました 呼応するかのように韓国空軍がパフォーマンスを行っています この空域で演習を行う軍事的意味はないので 明らかに日本に対する政治的な意図を持ったものです 
慰安婦を象徴するという少女の人形が 韓国をはじめあちこちに設置されていたと思ったら プロパガンダ用宣伝物から芸術作品に名を変えて ついに日本に展示されるようになりました
追い打ちをかけるように 日韓のGSOMIA破棄を宣言 これは明確に韓国が中国・北朝鮮に与するという意志の表明です 白村江の悪夢が再びやってきました
朝鮮半島の内部抗争に日本が利用され 煮え湯を飲まされるのは何度もありました そのたびに日本は難民を保護してきました 直近は朝鮮戦争ですね このときの流民が不法滞在して 一大勢力を築き我が国内政に干渉しています)

註釈

註釈
01 明治政府は北海道に屯田兵を配備して 明確に日本領土と世界にアピールしました 北海道開拓とともにロシアの侵攻に備えるためです
02 東西冷戦終了により ロシアの仮想敵はアメリカからNATOになりました いま極東艦隊は事実上消滅し 北方領土に群あるいは集団の軍は配備していません オホーツク海は中国との協力関係で制海権を握れます それに合わせ自衛隊も北面の戦車師団から 南面の日本海に水陸両用部隊配備をシフトしています
03 たしか以前は 人民主体の豊かで進んだ工業国北朝鮮に対して 軍部独裁で自由のない貧しい後進国の韓国と言ってたんじゃなかったか 結局どっちもどっちです 喧嘩両成敗が正しい裁定なのです
04 韓国はこの事態を招いた一方の当事者です 責任の一端は韓国にあります 他人事のような顔をして 冬季オリンピックなどやる場合じゃないと思うが 日本に対する韓国の態度が変わらぬのなら まずオリンピックをボイコットすべきです 毅然とした外交姿勢を示さないと 将来に禍根を残します
05 サンフランシスコでは中国系の市長が登場しました いずれ日本でも第三国人の首長が現れる可能姓があります すでに「ヘイトスピーチ対策法」なる言論弾圧法が施行されました とくに関西では第三国人が匿名で 自分たちに都合の悪い日本人の言動を密告することを奨励する条例が成立しています
06 北鮮がアメリカ本土に届く核搭載ICBMを持つと持たないとでは 外交交渉の上で雲泥の差があります 軍事力と外交は車の両輪 片一方だけでは堂々巡りです
アメリカは世界平和の理想のため 朝鮮半島の非核化を目指しているんじゃない 互いに有利な条件を導き出すための駆け引きです
07 在韓米軍はもともと国連軍です 人民解放軍がこれに肩代わりするのは制度上問題ない
08 韓国がアメリカに対して影響力を持つのは ベトナム戦争以来です 韓国兵が多数ベトナムに派兵されました 帰還した韓国兵は軍人年金とアメリカ市民権がもらえます そのため多数の韓国人がアメリカに渡りました 移民たちは韓国から家族親類を呼び寄せ コミュティを作ってまとまりますから 一部地域で人口が増え2世3世はアメリカ国籍です 政治的な影響力も持つようになります
09 トランプ大統領は傲慢ですが 決して無能ではない 我欲と短慮によって実行します マッカーサーが大統領になったようなものです 国務省と連邦議会が制御できない可能性はあります
アメリカ大統領も韓国大統領も 日本の利益を考えるのが仕事ではない 外国の発言に一喜一憂していては 日本の独立を守ること能わず 彼らは自国利益のために外交戦を展開しているだけです
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日露戦争にみる戦いの本質と勝敗

戦いの本質

1 戦いとは何か
戦いは彼我意志の衝突である 勝利は敵の意志を撃砕し信念を破壊したものの手に帰する

2 戦いの要素と特性
戦いには相手がある しかも彼我ともに自由意志を持つ 戦いは彼我自由意志の抗争であり 信念の闘争である

3 勝敗とは何か
いずれかが勝利を確信し いずれかが敗北を自認し 勝敗が生ずる 敵の信念を屈服させ 我が意志を通すこと

戦いは物理的な破壊や損傷を目指すものでなく 敵の意志を屈服させ我の信念を貫くための手段です 外交も戦争と同様に国同士の争いです すなわち軍だけで戦争の決着はつかないのです 戦いの始まりと終わりは外交の役割です
付言すれば戦いに正邪を持ち込んではいけない 正義と正義の争いが戦いです どちらも大義を持ちます あるのは勝者と敗者のみ

日露戦争の勝敗と北方領土

三国干渉に端を発する日露戦争は 奉天会戦と日本海会戦で終結を迎えます しかしロシアは敗戦を認めず ポーツマス講和条約は領土問題にすり替えられました 千島列島と南樺太の領有権・無償割譲です
和平交渉(停戦合意?)も日本独自にはできず アメリカの仲裁を仰ぎました ここに北方領土問題の原点があります 戦争は彼我自由意志の衝突ですから 終戦はいずれかが敗北を認めなければなりません

国の自由意志とは 国家主権といっていいでしょう 交戦権は国権であり主権と主権の争いが外交・戦争です 外交は武器を持たない戦い 戦国時代でいえば調略に当たります
戦争・外交は独立国主権の衝突で必ずしも戦闘を伴いません 撃砕するのは敵の意志であり 物的・人的な損耗(そんこう)を求めるものではない 敵の信念屈服が戦いの勝利です

ロシアが賠償金を支払わなかったのは 敗戦・終戦を認めないという意志表示です 無償割譲は賠償金の代わりとはならない 敗戦によって国境を変更するのとは意味合いが異なります この結果ソ連による北方領土侵攻を 不当と言い切れない状況ができました[01] … Continue reading

戦争の終結は外交によります 日露戦争で日本は戦闘で勝ちましたが もっとも肝心な外交戦で完敗しました 日本は戦闘に勝っても 我が自由意志を通すことができなかった
ロシアは外交において信念を屈することなく 昭和大戦の無条件降伏に乗じ千島・樺太を手に入れました ポーツマスでの約定は反故にされ ヤルタ会談[02] … Continue readingで国境線が引き直されたのです
このとき樺太・千島列島のみならず 日本の固有領土である歯舞・色丹もソ連領とされました 結局のところロシアは何も失わず 日本はすべてを失ったのです

外交戦敗退の影響は今に続く

ヤルタがクリミア半島の都市であるのは 今日の姿を暗示しているような気もします 日本とロシアの現状をみれば どちらが勝者かは自ずと明瞭でしょう まさに国家百年の大計といえます 北方領土はオホーツク海 クリミア半島は黒海の制海権が狙いです
いまさら千島・樺太でロシアが譲歩したら クリミア半島侵攻の正当性がなくなります 北方領土もクリミア半島も 多少の遭遇戦はあったものの ほとんど無血開城です 戦争に必ず流血が伴うわけではありません

北方領土は樺太と千島列島のはずです 4島だの2島だの言いだした時点で譲歩しています 歯舞・色丹は本来北方領土の範疇に入リません
旅順港を抑えるだけで海域の封鎖ができたのです 2島は戦略面で緊要地です(尖閣諸島と沖縄の関係に似ているかもしれません) 日本の譲歩でソ連の意志が通り 日ソ間に領土問題はないことになりました

そのうえ ソ連邦崩壊時に首相・外務大臣と外務省はなにもすることなく(世界情勢が全く読めず 為す術がなかったのが実態です)唯一の好機を逸しました ドイツがこの機に東西統一を成し遂げたことに比べれば 外交戦・情報戦で大きな隔たりがあります
2019年2月14日追記=安倍晋三が功を焦り ロシアのペースで北方領土問題が終結しそうです まぁそれまでの歴代内閣も ソ連からの呼びかけに応じることしかできず 金を巻き上げられていただけです 長いスパンで見ると日露戦争はロシアの勝利ということになりそうです 百年戦争であったとも言えます)

北方領土を初め竹島・尖閣諸島と あらゆる外交問題にいえることは 条約や古文書を持ちだしても無駄ということです 法学的な解釈はいろいろありますが 条約は詰まるところ2国間の力関係で左右されます
国内法と条約の関係や 強制力・拘束力があるかどうかなんて 法学論を論議しても始まりません 単なる合意文書なのでたとえ罰則規定があっても執行できない まして覚書に至ってはメモに過ぎません

註釈

註釈
01 ポーツマス条約では 北方領土を「日本帝國政府ニ讓與ス」となっています 讓與とは本来所有している財産等を無償で相手に譲り与えることです
この条約により 日本は日露戦争の勝利で領土を獲得したことにならず 後のロシア侵攻が合法とされ ヤルタ密談で北方領土はロシア領に戻ったのです
02 ヤルタの密約もポーツマス条約と同様 やはりアメリカとソ連の駆け引きです 日本に独自の外交策は何もなかったわけです 条約が結ばれる地は重要です それまでの外交戦の結果を表します
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