コンテンツへスキップ →

カテゴリー: webマーケティング

ロゴ・マーク

 以前は業界用語だったロゴタイプが 近年ロゴとして一般に使われるようになりました CIが流行った頃からロゴとマークを一体化したデザインが増えたようです その結果アップルやスターバックスのように シンボルマークのみとなった企業が出てきました
メディアの変遷により 今やロゴ・マークは印刷物ではなく Webを念頭にデザインしなければなりません それもレスポンシブに対応する必要があります

そのためにはロゴとマークを組み合わせたバリエーションが有効です 多くの企業や商品にロゴタイプやシンボルマークがあると思われますから それらを継承します 画面サイズ・解像度に合わせでタッチアップするのです[01] … Continue reading
たとえばPC用にはマークとロゴを横に並べ タブレット用としてマークとロゴを縦に モバイル用にはマークのみ そしてアイコン用の簡略化したマークとなります CI時代にやったことと基本的には変わりません
解像度や視認性を考慮すれば ロゴタイプよりもシンボルマークのほうが重要になるでしょう ロゴしかない場合は その中から一文字か二文字を組み合わせて マークとすることになります そしてアイコンが重要になります[02] … Continue reading

不二家の公式サイトをモバイルで見ましたら アイコンはペコちゃんなのですが 昔ながらのロゴ+マークをそのまま使ってますね これではだめです 公式ショップにペコちゃんが登場しても タイトルは「ファミリータウン」です せめて「ペコちゃんショップ」ぐらいにしてもらいたい 商標登録してないんだろうか ドメイン取れなかった?
ペコちゃんポコちゃんや ぞうのサトちゃん コーワのケロ・コロなんかのキャラクターが アイコン・マークとして復活すると楽しいですね 大切なのは過去の資産でないかと思います こうしてみると素人の方々がロゴとかいうだけでなく 業界の人たちまでが混同しているのかもしれません
コーワ薬品佐藤製薬も優れたアイコンを持ちながら 単なるイメージキャラクターとしてしか使ってません むしろオフィシャルサイトに活用するべきと思うが 頭の固い経営陣には理解できないでしょう[03] … Continue reading

註釈

註釈
01 ミツカン公式サイトはロゴ+コーポレートスローガンを使っています 印刷用のロゴをそのままwebに流用しているようです 解像度から考えるとスローガンはテキストでロゴとは別にしたほうがいい
02 キャラクターを活用したのはディズニーが最初です ウォルトディズニーのサイトを見るとディズニーのサイン(ロゴタイプ?)が使われています マークはないので隣にミッキーがいますね アイコンはディズニーの最初のDです セオリー通りの展開です
03 大正製薬が“わしのマーク“を使っていますが 活用とまではいってない 日本企業としてはこのくらいやればいい方です
日本はキャラクター文化で欧米諸国はアイコン文化という違いなのかもしれない アイコンはご存知のように東方正教会の聖画像(イコン)から来ています
コメントは受け付けていません

あおのり

ふりかけ「ゆかり」(登録商標)で知られる 広島の三島食品株式会社は 「青のり」も製造しています 三島食品の青のりはスジアオノリを原料にしており 香気の高い逸品です
ところが原料であるスジアオノリの収穫が激減し 商品を作れなくなったのだそうです そこで三島食品さんはかわりに ウスバアオノリとヒラアオノリを原料とした 代替品「あおのり」を製造販売することにしたのです 同時にスジアオノリの陸上養殖を始めました 養殖が軌道に乗れば元の「青のり」に戻す予定です

マーケティングの観点から感心したのが ことの経緯を旧メディアを対象としたプレスリリースなどではなく 「あおのり」の商品パッケージで説明したことです
青色が基調だったシンプルな「青のり」のパッケージから 緑色に変更した「あおのり」パッケージの表面に 「三島の青のりファンの皆様へ 詳しくは裏面をご覧ください」とあり
裏面で「三島食品が品質に自信をもってお届けしてきたすじ青のりを伝統の青いパッケージで作る事ができなくなりました。国内産地での記録的な不漁が続いた為です。陸上養殖をふくめ原料確保につとめていますがしばらく時間がかかりそうです。その間、今できる精一杯の青のりを準備しました。でも待っていてください。必ず帰ってきますから。」と書いてあります

これは素晴らしい パッケージは最大最良なメディアです しかしながら ここに着目したコミュニケーションは ほとんど行われてきませんでした
私は予てからマーケティング・ブランディングにおける 商品パッケージの重要性を提唱してきました パッケージはデザインだけでなくコミュニケーションツールとして最も重要なものです 商品そのものが媒体であり いわゆるオウンドメディアなのです
また顧客とのコミュニケーションは至誠が根幹になります 素直に訴え語りかけるのが一番です 小細工を弄したり仕掛けを作ったりしても インターネットの時代ではユーザーにすぐ見抜かれます

これほど具体的に私の考えと一致したマーケテイングの事例は初めてです 商品パッケージで説明するというのは 自社の顧客に向けてのみ語りかけることです マスメディアでPRしてブランドのイメージを高めるなどという さもしい了見ではない 
この誠意ある姿勢は必ず顧客に届きます 以前にキャンディーズが解散の意思を記者会見の発表などでなく 最初にライブでファンに表明した件を書きました 顧客第一の心がけは通ずるものがあると思います

コメントは受け付けていません

ブランディングは一朝一夕にできません

「100日後に死ぬワニ」騒動を引き起こした ベイシカという会社 キャラクター商売のようですが 版権管理とはちょっと違うみたいです ホームページを見ると キャラクターを使ったブランディングを標榜しています 
自慢なのがスピード感 社長インタビューによれば ひとつの案件に1か月しかかけないそうです たしかに「100日後に死ぬワニ」公式グッズショップの開店は 原作終了の翌日という速さです 実態はイベントプロモーターですか
きくちゆうきさんの原作は タイトル通り100日間twitterに連載していました 普通に考えれば 多方面への展開は連載開始前から周到に準備していたと思われます しかし作者によると そうではなくベイシカがコンタクトをとってきたのは 連載開始後1か月経った頃だそうです
おそらく原作の人気に当て込み ひと儲けしようという 山師的発想で原作者に近づいたのでしょう ブームは一過性のものだろうから 今のうちにという感覚です だとしたら 原作者に対して失礼なことですし オーディエンスを愚弄しています この拙速なやっつけ仕事が 嫌悪と反感を呼んだと思います

原作を見たところ 無常観といいますか死は特別なものでなく 日常に遍在するがテーマと私は受け止めました 生きることは即ち 死に向かっての歩みです 今日一日生きたら 死に一日近づくのです
ブランディングは一朝一夕にできません 地道な毎日の積み重ねです お手軽なゆるキャラみたいなものを作れば ブランドのイメージが上がるなんて 安易なものじゃない
キャラクターにも様々あって ストーリーに従い成長するものと安定した存在があります 「100日後に死ぬワニ」はどうなんでしょうか

死んでしまったワニのキャラクターを どうやってマネタイズするのか 今までになかったケースです しばらく沈黙して七七日後に 新たなストーリーが始まるとかすれば面白かったかも スピード感はまったくありませんが 人の噂も七十五日といいます 49日なら忘れられないでしょうし 100日後とも整合性があります

東京と大阪に4月1日からCafeまで開かれるそうです 話題を利用するだけという魂胆が見え透いた この矢継ぎ早のキャンペーンが 今後どのように推移するか注目したいですね 版権管理とかキャラクターを育てるという 長期的視野はまったく持たない連中です 刹那に生きるのも無常といえば無常観かもしれませんが
TVとのタイアップで話題を作り客を呼ぶ手法は 結構うまくいってます 作品のファンであるユーザーでなく 話題性だけで買う浮動層がターゲットなら これはこれで案外成功するかもしれません 以前にも ブログ発の小説を書籍化したりTVドラマ化して 一山当てたというのがありました でもかなり時間をかけていた気がしますけど

このようにtwitterを使ったマーケティングで思い出すのは グルーポンですね あれも日本では光通信という詐欺商法会社(企業舎弟?)が展開していました
本家アメリカでは フラッシュマーケティングと言われていたようで まさに刹那主義の一発屋手法です 期間限定の割引は古典的なものですが twitterを使ったのが目新しかった

コメントは受け付けていません