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カテゴリー: 情報戦・心理戦一般

戦争をしない国「日本」

現代の戦争には5つの様相があります 軍事行動 外交攻勢 宣伝工作 経済侵攻 そしてサイバー攻撃です(戦国時代は 合戦 調略 乱波・素破 焼働き・刈働き の4つでした)

年金機構の個人情報漏洩は 中国によるサイバー攻撃(青いシロアリ=blue termite作戦)の端緒にすぎません 中国の情報統制国策会社「百度」謹製の日本語変換ソフトSimeji(しめじ)は 入力情報を中国本土に送っていました 一部の地方自治体がこれを使っていたそうです 同じBaiduIMEに至っては フリーソフトに紛れてインストールされるということです スパイウェアですね
2016年5月4日追記=この頃 マイナンバーカードや航空機そして新幹線といった 基幹インフラのシステム障害が頻出しているのも無関係でない気がします 本格的な攻撃の準備のため試験運用しているのではないか 杞憂ならばいいのですが)

戦争をしない国「日本」という言葉は正しい あらゆる形態で仕掛けられる戦争に対して 日本は防御も反撃もせず蹂躙されるままでいます 別に(平和のぉ〜歌を口ずさみながらぁ〜 という歌詞のように)日本国憲法を遵守して戦争しないのではなく 面倒なこと厄介なことを忌避しているだけですが
2018年11月25日追記=韓国NAVERの子会社LINEが 盛んに地方行政や企業に対して営業活動を推進しています 大阪では納税にLINEペイを導入するそうです LINE・NAVERと韓国政府がどのような関わりを持つのかは分かりません 情報が韓国に取り込まれてしまうのは確実です)

日本がアメリカと同盟を結んでいる限り 中国は軍事行動を起こせないでしょう フィリピンからアメリカ軍が引き上げたため 中国は南沙諸島に海洋軍事基地を建設することができたのです
これはフィリピンに対する軍事行動であるのみならず ねらいは海上封鎖であり目標は日本へ向かうタンカーです といっても直接タンカーを武力攻撃するのではなく 通行料を強要するか 拿捕して石油を強奪 あるいは身代金要求でしょう(戦国時代でいえば兵糧攻めです)

海上が封鎖されたらタンカーはオーストラリアを迂回しなければなりません 戦争をしない日本政府は たぶん中国に金を払うんでしょうね
先般の防空識別圏設定はその前哨戦であったわけです 通常の領空侵犯に対する警戒ではありません 自衛隊の動きを牽制する制空権が目標です
制海権は制空権に依拠します 中国が建設している海上航空基地は緊要地に位置しています
2016年4月28日追記=オーストラリアと協議していた潜水艦の共同開発案件は オーストラリアに中国と関係の深い内閣が成立したため フランスに持って行かれました これでオーストラリア迂回もできなくなってしまった)

日本は国土が狭い半面 広大な領海があります この領海を警備するために 海上保安庁の現状で手薄なのは自明なことです
過去にソ連によるサケ・マス漁船の拿捕 李承晩による日本漁船への銃撃があまた繰り返され 資源を強奪され多数の死傷者が出たことを忘れてはいけません
外国勢力により主権を侵害され 同胞が虐殺されている事実を無視し 戦争を放棄したから日本は平和だと唱えるのは悪辣な欺瞞です でなければ敵対国に加担しているのです

ロシア(ソ連)は自国の政変のため途中で謀略の手を引きました(北方領土をネタに 経済協力という名前で金を強請りとるのは これからも続けていくでしょう) 満州地域から朝鮮半島北部はすでに戦略的価値を失い東欧にシフトしています
それに引き換え中国の日本侵犯は戦後70年の時をかけて目的を達成しつつあります 半島は北に加えて南も中国の属国に戻り 朝鮮を手先にするところなんか元寇の再来を思わせます

常任理事国として国連外交も最大に利用しています 中国主催の「抗日戦争勝利70周年」やらいう祭典に 国連事務総長およびユネスコ事務局長が参加しているのです
この朝鮮人事務総長は米国との関係が深いと言われていましたが 今は中国の言いなりの傀儡です

以前の歴代事務総長は厳正中立な立場を保っていました 潘基文が事務総長になってから 日本に対するネガティブキャンペーン(誹謗中傷)が顕著になりました
縁故で利権を分け与えるなどの行状は国柄ですから 大統領もやっていること恥じるような行為ではないのでしょう
2016年12月16日追記=韓国大統領弾劾ですと 何と言ったらいいのか こうまで予想通りの展開をやってくれるとは)

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融通無碍と曖昧模糊と統帥権

融通を利かせるのが日本人の得意とはいえ 国防・国益といった国存立の根幹に関わることを 曖昧にすませてはいけません 憲法の解釈や自衛権とやらの論議なんて している場合じゃない
戦争と外交は相手があることです 相手国にとって日本の憲法はまったく関係ありません 日本の国内事情を察して 手心を加えてくださいと言ってもムダです

憲法を含めて国内法で論議すべきは統帥権 この一点のみです
軍を出す(兵を挙げる)には 相応の覚悟と責任が伴います それを誰が担うのかということです 関連法の整備でも ましてや憲法解釈の問題ではない
国会承認の上で軍を出すことになると 誰にも責任が及ばなくなります

日本国憲法の前文と第9条のコンセプトは 日本の武装解除です 日本が武装放棄すれば世界は平和になるという主旨です だから日本だけが一方的に 戦力を持たず交戦権を放棄しているのです 9条には「国の主権的権利として戦争」と明記されています
ドイツやイタリアの憲法成立の経緯は どうだったんでしょう まさか独立国としての主権的権利を放棄してないと思いますが

むろん領海・領土内には日本の警察権があります 国境警備・沿岸警備は警察権によるものであって 軍とは別組織です 任務遂行のため武力を行使し相手を攻撃もします
海上保安庁は北朝鮮の工作船を撃沈しました あれ以来工作船は鳴りを潜めました 中国が相手となると対艦ミサイルを持たない海上保安庁の手に余ります
といって海上自衛隊が代わることはできません 訓練とか偵察名目で近辺に艦や飛行機を派遣するぐらいですね 海上警備行動にしても何しろ交戦権を放棄していますから 先制攻撃できない以上どこまで有効な手立てが打てるか

警察予備隊・保安隊のころは 名称通り治安警察であり警察軍でしたから あくまで国内の治安維持が任務です 警察権の行使や自衛のため武力を用いるのは 日本の主権が及ぶ範囲だけです 日本国憲法に照らせば 現在の自衛隊・有事立法は明らかに違憲です
装備・編成から見ても じつに曖昧な存在ですね 強いていえばアメリカの州兵にいちばん近いかもしれません(モデルでしょうか) 平時のアメリカ国土防衛(災害救助も含まれます)は州兵と沿岸警備隊の任務で 有事には国軍に編入されます

立場がはっきりしていないのは 反面でいかようにも運用できるといえます そして その結果に誰も責任を持つ必要がないのが日本の現状です
戦力の不保持を謳う日本国憲法に 軍の運用規定がないのは当然なわけです なし崩しに変質していくのも 統帥権がはっきりと規定されていないためなのです
今や自衛隊は世界有数の有形戦闘力を持ちます にも関わらずこれを運用する責任者がいないのです 統帥権をなおざりにして軍備を増強し続けた結果のいびつな姿です

自衛隊誕生のいきさつが朝鮮戦争なのは周知の事実 北朝鮮がなぜできたか 日本が満州・朝鮮半島から引き上げたからです その間隙につけ込んで ロシア(ソ連)が侵略を再開した結果です 今のウクライナ侵攻と同じやり方ですね 代理戦争させて領土を拡張します
1960年代に ソ連邦からの離脱を目指すウクライナに対し おもにKGB隷下の治安部隊が空爆したりしていました 日本ではほとんど報道されることのなかった冷戦時代の事実です

朝鮮半島だけでなく満州地域でも ソ連と中共は1970年まで戦争をしていました 樺太・千島列島への火事場泥棒のような侵略 シベリアでの捕虜虐待と強制労働 日本を武装解除しても周辺で戦争はなくならなかったのです それどころか中国の軍備拡大・侵略を許す結果になりました
世界の情勢は日清・日露戦争のころから基本的に変わっていないことが分かります いまや中国の軍拡・侵略により アジアは大東亜戦争開戦時より更に不穏な状況です いきなり今日の問題が発生したのでないことを肝に銘じなければ 日本の国防・国益は危うくなります

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軍馬

朝日新聞2014年12月30日の文化欄で 成城大学の教授が馬と戦争について「第一次大戦初期は騎兵が主力だったが 戦車や大砲・機関銃が登場したため物資の輸送が軍馬の主な役目になった」とか言ってました この人は騎馬民族征服王朝説の亜流なのかな

15世紀頃から大砲は盛んに使われていました 騎乗姿の肖像画が思い起こされるナポレオンは砲兵科の出身で 巧みな大砲の運用により嚇々たる戦果を挙げたのです またフランスは国民軍(平民軍)ですから 当時すでに歩兵が主力でした
軍馬は大砲や食料(大半は飼葉)等の輸送用です 騎兵ももちろんいましたが 偵察や伝令が主な職務になります(現在のリーコンはオートバイで移動します)
広い野原で互いに陣型を組んで それを突き崩した方が勝ちになるみたいな ナポレオン以前の傭兵隊同士の戦いなら 攪乱のため騎兵が有効かもしれません 攻城戦や三日陣地・塹壕に対しては使えません

第一次大戦初期は野戦が主だったし 近代軍備を整えてない国もあったでしょう 中世さながらに騎兵が出陣することがあったかも ちょうど戊辰戦争で徳川方が先祖伝来の甲冑と火縄銃を持ち出したようなものです 三日陣地に対し騎兵が無効なのは 長篠の戦いで証明されています

チンギス・ハンは馬を重視しましたが 長征の機動力のためで やはり輸送が主です 廃馬はもちろん食料にしました(タルタルステーキやハンバーグステーキの始まりという説がありますね 少なくとも関連はあるでしょう) 戦争で火器が登場したのは元の時代です 馬蹄で蹴散らして版図を広げたわけじゃない
またギリシャ・ローマ時代の戦争では 対峙するそれぞれが将軍や代表を出して 一騎打ちで勝負することもあったようです 勝った方が相手方の金銀財宝を鹵獲します 敵方の兵も奴隷として戦利品になりますから 無駄な消耗を防ぐためです

戦争は貴族と奴隷や傭兵が担当するものでした 戦いに勝って戦利品・領地また報奨金・自由の身分などを得るのが目的です ですから職業軍人といっていいものです 後代の国民軍による総力戦・殲滅戦と同様に捉えてはいけません
そのため重騎兵・騎士など騎馬での戦いは 戦場機動性や衝撃力より 見た目の派手さが重要になります ゲームやショーとまでは言いませんが 一種のパフォーマンスまた戦意高揚の意味がありました
日本の戦国時代に 美麗で風変わりな鎧兜や陣羽織を身につけたのも 同じように己の戦功を誇示するためでした 流鏑馬も那須与一の逸話も同様でしょう それほど実戦に役立つものではありません

いつの時代でも戦争は輜重補給戦です 20%撃滅論は補給が途絶えた時に勝敗が決するという経験則です 2割の損害を出すと組織は機能不全に落ち入るのです(その前に部隊を一時的にコンパクトに編成し直すのがリストラクチャリング)
人間は古来から牛馬を使役してきました ことさら戦争と結びつけることに何の意義があるのでしょうか 戦時においても輸送・移動の手段として用い非常時の食料ともした 平時とまったく同じことです 貴重な馬を戦場前縁に投入するなどありえない[01] … Continue reading

蛇足です 3〜4世紀の日本は物資も人の移動も水上交通が主でした 江戸時代に街道が整備されて人の行き来は内陸になっても 物資輸送は沿岸伝いと川を遡ることで行われています[02] … Continue reading
そして我が国は平坦部が少ない山がちの地形です 満州平原みたいに馬賊が縦横無尽に駆け回るなんてありえません 騎馬民族征服王朝説がいかに荒唐無稽なトンデモ学説かわかるでしょう

我が国において騎馬戦が主だった時代は源平合戦の頃でしょう[03] … Continue reading 源氏は関東でした 当時関東平野は水田がそれほど開墾されてなく 騎馬での戦いがやりやすかったのです それでも集団戦ではなく一騎討ちの形でした さらに東北では牧畜が盛んでした 奥州藤原の財源は金と馬であったといいます 源義経が東北に落ち延びた理由がなんとなく分かります

註釈

註釈
01 童謡「めんこい仔馬」のモデルである勝山号は映画になりました 戦意高揚のためです ほとんどの軍馬は荷駄を引くための駄馬として使われました
02 明治になって鉄道が敷設されます 物資輸送の船運の代わりですから ほとんどが川沿いで 駅はもと船着場があった町外れです かつての街道筋は人の行き来により 繁華街として栄えました 鉄道輸送が盛んになるにつれ 賑わいは駅前に移ってゆきます
03 源平の合戦でアラブ系の馬が登場します 古くから在来種のみが使われていたわけでもなさそうです 輸入品種改良は行われていたでしょう 馬(うま)は梅(うめ)竹(たけ)等とともに和語ではありませんから
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