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タグ: 大東亜戦争

海洋民族の環日本海文明

Youtubeで誰かが 2万年前は日本列島と半島・大陸は地続きだったから 縄文人は徒歩でやってきたと話していました この人は石器時代からカヌーが使われたことを知らないのです 縄文時代に陸路があったとでも思っているのか
人々の移動は主に食糧を求めて 生活圏が広がったり移行することから起きます 遊牧民でも一定の地域から出る事はありません 4世紀フン族の大移動も遠征ではなく版図の拡大です[01] … Continue reading 縄文時代に最果ての地を目指し 陸路長途の旅をしたとは考えられない[02] … Continue reading

日本海が中心だった

当時は最終氷河期の終わりですから 海面が低下し樺太と大陸・北海道が地続き あるいは常時結氷していたかもしれません しかし極寒の氷の上を徒歩で移動するのは 雪原を歩いてみればどれだけ困難か分かります
対馬海峡は塞がっていなかったでしょう 巨大な内海と化した日本海を介して 交易が行われていたと考えるのが自然です 内陸には川を遡って行けます わざわざ道なき陸を大荷物担いで歩く必要はない
文明とは経済活動です 経済活動の基本は交易・物流です 人も荷も流通は水運が担っていました これは鉄道が敷設される近年まで続いていたことです[03] … Continue reading

人々は何かの都合や目的を持って大挙 短期間に大陸から日本に押し寄せたのではない 旧石器時代以前から時間をかけ 海や川伝いに漁場や狩場を探し 適地に定着して農耕も始め 集落を築いたのです 石器時代はすでに あちこちの集落同士で交易がありました
縄文早期に重なる新石器時代には カヌーの原型である丸木舟が登場しています 皮張りカヤックや葦船のような筏は それ以前からあったはずです カヌーは双胴にしたりアウトリガーを取り付ければ 外洋航海も可能な船です 何らかの帆も使っていたことでしょう[04] … Continue reading

北前船は江戸時代になって突然現れたわけじゃありません 日本海側沿岸伝いに樺太から北陸に至る航路は 石器時代・縄文時代からあったのです 朝鮮半島東岸から渤海まで回航していたでしょう 縄文時代すでに木樵や船大工の専従者がいたかもしれません
そうしてみれば縄文時代から環日本海文明があったと 仮定してもおかしくないことです むろん中国の文献には書かれていません 有史以前のことですし 中国にとって辺境の地にさしたる関心はない
伝聞を記載し しかも殊更に卑しめた文字を当てはめる中国の文献より 発掘した資料やご先祖からの言い伝えを拠り所にした 想像力と常識の方が大切です

日本海以外は

オホーツク海を中心とした カムチャッカ半島・千島列島・蝦夷地と関連はありそうです ここの人達は太平洋側沿岸を行き来していたのではないでしょうか[05] … Continue reading オホーツク経済圏と言っていいかもしれない この経済圏の中心を担っていただろうアイヌの人は 丸木舟を竜骨代わりにし側面に板を張り付けた イタオマプチ舟を操っていました[06] … Continue reading
九州から朝鮮半島西岸 黄海・東シナ海で交易はどうなんでしょう 台湾・琉球諸島をもって環〇〇文明圏とは言い難い 後代にいわゆる倭寇が活動するくらいなものです

戦国時代アユタヤに侵攻しようとしたスペイン船を撃退したのは 倭寇と呼ばれた人達でした なにか大東亜戦争を彷彿させます 渤海も後年の満州と地域が重なりますし 歴史は繰り返されるということかもしれません
そういえばヨーロッパでも古代 ゲルマン民族はギリシャ・ローマから蛮族扱いでした バイキングは倭寇のようなものだったのでしょう

このように日本人は海洋民族でしたが 中国人(漢民族)にとって海の向こうは異界です シルクロードが象徴するように西域との交易が主でした 自由に海上貿易を行なっていた人たちを倭寇と呼びました
今のように中国が海洋進出するまで もともと制海権は日本が握っていました 台湾はもとより海南島も漢民族の住むところではなく 蘇東坡が島流しになったりしています 蒋介石が台湾に逃れたときでさえ 毛沢東は追撃できなかったくらいです

遠い弥生時代に海路でも陸路でも 大陸から籾を持って日本を目指す理由もありません 稲の原産地は南方ですから 北上し日本に来たのは確かといっていい 水田の適地に耕作地が広がったのです[07] … Continue reading だから伝播という言い方がふさわしい 米は交易品だったのではないか 米作りの拡散も海上交易の結果でしょう
流通・交易を通じて情報が伝わるのです 陸稲の熱帯ジャポニカ水稲の温帯ジャポニカ ともに島伝いに伝わったと思われます 八重山から沖縄に至るまでに 熱帯ジャポニカの遺伝子を持つ温帯ジャポニカ在来種が認められます 農業は畑作り・治水です 一所懸命・土着のものなのです[08] … Continue reading  どこかから渡来するもんじゃない

2022年2月20日追記=中近東アブダビの島で8500年前の住居跡が発見されました 以前にも同地域の島で同じような遺跡が発見されています 住んでいたのがどのような民族かわかりません 遊牧民ではないですね 漁業が主だったのでしょう 集落同士の交易があったかどうか カヤックかカヌーか船を使っていたのは確かなことです)

註釈

註釈
01 匈奴・フン族・元など騎馬民族による広大な領土拡張は 武力を背景にした収奪支配・植民地です 遊牧民が交易を担っていた あるいは交易をしていた商人を保護する代わりに 通関税を取り立てるという支配形態です
騎馬民族が交易を独占した理由は説明するまでもありません 陸上の交通手段である馬を制していたからです 冒険商人が海上交易を独占し やがて港を基点に植民地を拡大したのと同じことです 港にあたる中継地は各地の都市です 都市を武力で制圧して 海上交易と同じように陸上交通を支配したのです 自ら定着して農耕や生産をしたわけじゃない
長征には補給路の確保が伴います 武器と人馬の糧食ですね とくに飼葉が重要です 嵩張るので持っていくのが困難 時間をかけて兵站を築いていかなければ とうてい遠征なんて不可能です セルバンテスの小説ドン・キホーテでイン(日本でいえば木賃宿)に泊まるシーンがあります 馬のために飼葉を用意していて ついでに人も泊まれる(ベッドの用意はない)施設のことです
02 グレートジャーニーのイメージに囚われているのではないでしょうか 有史以前に南海の島々が陸続きだったのだろうか アフリカから一方通行で人類の居住地が世界に広まるというのは考えにくい たとえばマダガスカル島に最初定住した人たちは アフリカ系ではなくボルネオ島に住む人たちでした 同じように中国大陸から半島を通って一方的に 人々や文明が日本列島に来るなんて不自然です
地球の気候は寒暖を繰り返していましたから その時々の食糧事情で南に向かったり北に向かったのではないか 船が使われるようになって 移動距離は飛躍的に延び移動時間は短くなり ペイロードは増えました そして交易(文明)が始まります 道路が整備されたのは遥か後代 車輪が使われるようになってからです
03 むろん石器時代・縄文早期に国はなく 日本列島や半島・大陸なんて意識しません 日本海を中心にして沿岸に点在する 集落同士の交易だったのです 半島東南岸に縄文の人々が定着していた可能性はあります 弥生時代には半島の一部が勢力下にあったでしょう 後代の任那府の始まりです
04 おそらく祭祀の宝飾品に使われた糸魚川の翡翠が 全国に流通していたことが知られています 生活実用品の材料であった諏訪の黒曜石は 5千年以上前には大規模な採掘が行われていました 土器などと同様に専従者がいたのではないか
05 日本海側では昔から塩ブリ・塩鮭・ヘシコが保存食でした 太平洋岸には潮カツオがありました 西伊豆に残ります この食文化が鰹節(お江戸では小型の焼津節が重用されました)やクサヤとして続いているのです 江戸っ子が鰹を珍重するのは(5月のカツオは脂が少なく加工に向きます) 縄文時代からの伝統といえます
和漢三才図会に 堅魚の肉片や小骨を敲き混ぜて塩辛にしたものを 俗にタタキという記述があります 紀州熊野・勢州桑名・遠州荒井・相州小田原の名物とあります 鰹節の産地と重なっているので 副産物でありましょう
06 確証はないものの東北から関東に至る太平洋側沿岸には 本州アイヌ語の系統と思われる地名がたくさんあります 坂上田村麻呂と戦った阿弖流為は 明らかにアイヌ系の名前です 奥州安倍氏に至ればかなり同化してきたと見られます
07 中国大陸は南が米作地帯で北が麦作地帯と明瞭に分かれています 気候風土によるものです 中国東北部から朝鮮半島内陸部で農業・漁業は行われず 採集・狩猟・遊牧が主だったでしょう 米作りが朝鮮半島を迂回する必然性はありません
08 中国の文献にばかり頼る(有り難がる)から 大陸・半島から日本列島に進んだ技術・文明が齎された なんて思い込みが生まれるのです 日本人は石器時代から船で自由に行き来していました
「3万年前の航海(国立科学博物館)」では 台湾から与那国島まで丸木舟を使って2日の航海で到達しています 例によって毎日新聞・朝日新聞あたりが 取るに足らない難癖をつけて 2日間で渡ったという事実を無視しようとしています 情報操作の一つですね
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シビリアン・コントロール

シビリアンコントロールの本質

クラウゼヴィッツが書いたように 政策があって外交があり 外交戦の一環として 様々な段階の軍事行動があります(最近では航行の自由作戦が外交戦の好例です) 軍は統帥権を持つ大統領などの命令により動くもので 独自の判断で戦争を起こすことはない
別な言い方をすれば外交と軍事行動に明確な区別はありません これがシビリアン・コントロール(文民統制)です 国策がなければシビリアンコントロールもあり得ない[01] … Continue reading 軍を移動・派遣・集結する 所定の場所以外での演習などは 外交の駆け引きと言っていい 戦争の準備ではない 戦わず外交成果を上げるのがベストなのです

日本のシビリアンコントロール(軍部の暴走だったのか)

大東亜戦争はその名称どおり 北支と東南アジアが主戦場でした 支那事変に端を発した大東亜戦争は アメリカへの宣戦布告により 太平洋戦争との2正面作戦へと拡大しました[02] … Continue reading 相手はアメリカです 孫子の兵法を持ち出すまでもなく 彼我の戦力を比べれば無謀なことは明らかです 海軍も陸軍もアメリカの生産力・軍事力を知っていたはずです しかもロシアと不可侵条約を結んで安心するとは 外交とは言えない稚拙さです

では誰が勝ち目のない太平洋戦争を始めたのか といえば誰も命令を下していません 統帥権は天皇陛下にあるとされていましたが 決定権は持ちません 帷幄上奏ということで 合議制で決まったことを承認するか否定するだけです[03] … Continue reading

中国大陸も太平洋も広大な戦場です 補給戦が持ちこたえられないのは分かりきっています にもかかわらず戦線拡大を強行したのは 陸軍大学校出身者の将校で占められた参謀本部と 陸軍大臣兼首相の東條英機の暴走でしょうか(大本営という姑息で歪な組織を作った時点で シビリアンコントロールは破綻していますし)
日支事変はまだしも太平洋戦争は 近衛文麿と松岡洋右が開戦したようなものです 自分たちがけしかけて戦に負ければ あれは軍部の暴走だったと 口を拭っているのです[04] … Continue reading 戦の勝敗が補給で決まることは戦国時代以前から常識です 現実無視の無鉄砲な精神論戦略などあり得ません

文民が軍を統制するとは 戦争の責任も文民にあるということです 権力の行使には責任が伴います 統帥権を棚上げしたことにより文民が責任から逃れました 政略なきままに軍が立てた戦略は 何のための戦いか示されず 目的を失い目標さえ見失います

昭和大戦(大東亜戦争+太平洋戦争)は誰も決定しないままに始まったのです だから誰も敗戦の責任を取ろうとしません グズグズするうちにポツダム宣言を突きつけられ 昭和天皇が終戦の詔書を発することで ようやく収拾しました 戦後処理もすべて 昭和天皇御一人で行ったようなものです[05] … Continue reading

人間天皇宣言は重い言葉です 薩長明治政府により現人神として祭り上げられた事を否定しました 維新の元勲と称する役人と政治家は 自分たちの責任逃れのため天皇陛下を政治利用したのです 権利には義務がともない権力には責任がともなう シビリアンコントロールの責任を放棄したといってよい

現行憲法下のシビリアンコントロール

現行憲法では 国の主権たる交戦権を放棄していて 軍隊を持たないという建前ですから コントロールすべき対象はなく 統帥権を持つべきシビリアンの規定すらありません 誰も責任を持たない体制は受け継がれています[06] … Continue reading
中国が段階を踏んで法律を整備し国際輿論を主導 着実に心理戦の成果が上がった結果 外交戦を制し上陸することなく 尖閣諸島を実効支配するに至りました それに対して島嶼奪還作戦の兵棋演習だそうです 尖閣が奪われることは已に前提なのです

尖閣諸島に見る外交戦

黄海・東シナ海の水域で日中漁船が自由に操業できる 日中漁業協定が1975年に結ばれました 1997年に改定された新漁業協定では 尖閣諸島の接続水域が協定から除かれました
その後中国が尖閣諸島の領有を主張しはじめ 尖閣接続水域で操業する日本漁船を取り締まる根拠となっています 日本は問題を棚上げした形で 領土問題は存在しないことになりました 領海侵犯に対して自衛隊は動けないのです  
なし崩し的に中国船が尖閣接続水域に常駐することを黙許し いまや海上保安庁の船すら島に近づけない状態です 海上保安庁は日本漁船に対して安全のため 接続水域から離れるよう促しているのです 日ソ漁業協定のような売国奴の所業です(今でもオホーツク海で日本漁船が拿捕されますね)
日本が自ら手放したのですから 国際的には中国が合法的に尖閣諸島を手にしたことになります 中国が推し進める三戦(輿論線・心理戦・法律戦)の勝利です 日本は外交努力を放棄し軍に下駄を預ける やはりシビリアンコントロールは機能していないのです[07] … Continue reading

昭和大戦は軍部の暴走だった 日本が侵攻されても自衛隊が追い払う どちらも悪質(巧妙)なプロパガンダです 命令なきままに戦う軍などない 大義なく命を投げ出す兵もいない 島嶼奪還作戦は法制度上の裏付けがありません 自衛隊を傭兵扱いしている 人命軽視も甚だしい
統帥権者が明確な意志を持ち軍に目的を示す そこで初めて目標が設定され軍事行動を起こせる 意思の疎通がなければ作戦の立てようもありません

10月25日追記=中国とロシアの軍艦10隻が合同で隊列を組み 津軽海峡と大隈海峡を通過しました 中国のミサイル駆逐艦からヘリコプターを発艦させる示威行動もありました これらはハラスメントまでいかない政治的な行為です 外交戦ですからシビリアンが対応すべき事案です 明確なメッセージを発信しなければいけない)

2023年2月10日追記=中国の偵察気球をアメリカが撃墜し調査しています 過去に日本にも飛来しましたが 日本政府は拱手傍観しているだけでした この偵察気球は人民解放軍が傘下の企業と開発運用しているそうです 中国政府外務省は全く関与していない 人民開放軍は共産党の麾下にあり国防軍ではないからです つまり政府の上位にあります シビリアンコントロールなんて関係ない)

註釈

註釈
01 第二次世界大戦はヒトラー政権が始めたことです ドイツ国防軍は命令のまま動いただけ シビリアンコントロールは機能しています 日本は独裁国でなく指導者(責任者)不在の状態でした そのため政策に基づいて命令することがなく 軍は方針の定まらないままに動いたと考えるべきでしょう
スターリンの赤軍が満州に侵攻したとき 行政の責任者だった岸信介は 多くの在留邦人を置き去りにして まっさきに日本へ逃げ帰りました 関東軍は命令が下されないなか邦人保護もできず ほとんど機能しないまま兵は捕虜となりシベリアで強制労働です ここで日露戦争の決着がついたのです
02 東南アジア進出(英・蘭・仏の排撃)は日本にとって石油資源を求めて 当地の人々にとって植民地からの独立です 大東亜共栄圏は双方の利益が一致する大義名分となります その際に太平洋まで戦線を拡大する理由はありません
戦時中を生きた母からも 主戦場は太平洋ではなかったと聞いたことがあります 近衛内閣の迷走 指導力のなさに比べ 田舎の一少女でさえ現状を認識していたのです 事実は新聞や教科書に書いてあることと ずいぶん違うなと思いましたね
03 江戸時代は征夷大将軍が統帥権を与えられていました 武家の頭領ですね 朝廷が大将軍を任命するのであって 天皇陛下が御自ら軍を統帥するものではありません この頃の戦争は武家のみの戦いで陸戦が主となります 徴兵制・国民皆兵の総力戦になって以来 シビリアンコントロールが求められました(国民軍ですから文民が統帥権を持ちます)
しかしながら明治政府は大権と称して 自分たちが統帥の責任を取ることを逃れました 統帥権の独立なんて言ってますが 要するに棚上げです(統帥の責任を取る肚の据わった求心力のある人物がいなかった) そのため責任の所在が曖昧になってしまいました
04 太平洋戦争末期には 物資兵器(有形戦闘力)より ベテランパイロット(無形戦闘力)が不足しました 練度不足のパイロットでは雷撃は命中せず 虚しく撃墜されるだけという情況です 同じ死ぬなら爆弾を抱えたまま突っ込めば 敵に一矢を報いることになり犬死ではありません 戦術・戦略的効果は大きく 米国艦船の乗組員75%がPTSDにより前線に戻れなかったということです
軍人は実務家 精神主義でもなんでもない そうするしかなかった已むを得ない悲しい戦法です 特攻は愚策と非難されることでも 反対に称賛するべきことでもない 死ぬことが前提など本来あってはならぬことなのです 人海戦術と同一視したり大和魂の発露などと言ってはいけない
05 相手国アメリカは大統領が外交を担い連邦軍の統帥権を持ちます 大統領の元で実務を行うのは国務長官です(外交と軍事は最重要の国務なのです) 独立国の主権である外交・軍事は ひとつの意思のもと遂行され齟齬は生じません そして文民の大統領は全ての責任を負うのです(アメリカ大統領は文民であると同時に軍務の経歴も求められます)
日本は文民が責任を放棄し 挙げ句の果て軍部が暴走したと責任転嫁しました シビリアンがコントロールできてなかったのですから 見苦しい言い訳です そしてアメリカに負けたおかげで平和国家になれた という都合のよい論調にすり替わっていきます
朝鮮戦争勃発後GHQは日本に再軍備を促したが 吉田茂は経済成長を最優先として拒否しました 妥協策として生まれたのが警察予備隊(自衛隊)です 現行憲法が続く限りこの無責任な体制はそのままです
06 東京裁判で有罪・処刑されたのは 連合国に対しての戦犯 奮戦して連合軍に打撃・損害を与えた人たちです 釈放・無罪になったのは保身に走り 結果的に日本を敗戦に導いた者たちです 明確に分けられています(岸信介はA級戦犯であったが無罪放免です)
占領政策は日本の弱体化が目的でしたから 連合国軍に寄与した国賊どもを利用したのです また此奴らは立ち回りがうまい 当時の政治家と官僚は生き残り 権勢を維持しました 今でもこの弊害は続いています
07 現行憲法は交戦権を放棄し軍隊を持たないのですから 自衛隊は治安部隊なのか何なのか曖昧なままで 外交と関連づけることもできません 誰も責任を持つ必要がない体制は相変わらずです 国軍でなく交戦権を持たない武装組織の自衛隊は 民間軍事組織より身動きが取れないまま翻弄されてゆくのです
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中印国境と尖閣諸島

バイデンさんに菅首相が電話して 尖閣諸島に中国軍が上陸したら日米安保条約に基づいて アメリカ軍が黙っていないと言ってもらったと喜んでいます バカか 日本の領土を守るのは日本です アメリカにそんな義務はない 首相が変わっても相変わらずの能天気ぶり 日本の国土国民を日本政府は守ることをせず 他国任せにしていると内外に言っているのです
アメリカは(その他の国も)自国の国家戦略で動いています 尖閣諸島が中国領土になったら 沖縄の米軍の行動が制約されます そればかりか台湾にも影響します アメリカにとっても戦略的な緊要地点なのです 日米安保条約が対等な軍事同盟なら 日本はアメリカに協力しなければならない

日本は自国の領海・領土が蹂躙されているのに 何も手を打たない 現行憲法により交戦権がないため アメリカ軍の指揮下に入る以外 自衛隊は戦えません 現実的な選択ではありますが とても独立国の態度じゃない
自衛隊単独では役に立たないので アメリカはやむを得ず自国(沿岸警備隊極東司令部)の艦船を尖閣諸島周辺に投入しています こんな事をしているから安保只乗り論が出てくるのです

RCEPがインドを除いた形で合意しました 中国の経済的影響力はさらに増大し 一帯一路戦略が強化されます 現在のところインド洋の制海権はインド海軍が握っているとしていいでしょう[01] … Continue reading インド洋でもおそらく中国の原子力潜水艦が活動しています この先中国が原子力空母を運用できるようになると情勢は変わってきます[02] … Continue reading
先般中国軍がインドとの国境係争地域で擾乱攻撃を行いました これは陸上からインドへの牽制ですね 中国はすでに青海チベット鉄道を完成させています 対してインドは ようやくヒマラヤにトンネルを建設したところです インドの土木でトンネルを掘る例は今までなかったそうです 補給戦に関して中国の後手に回っている感は否めません

このたび起きた中印国境紛争は 双方とも武装していないという変則的な戦闘です 一種の便衣隊のようなゲリラ攻撃かもしれません 尖閣諸島への侵攻でも似たような形をとるのではないでしょうか 海の便衣隊である偽装漁船が主体になると思われます
大型漁船が海上自衛隊のイージス艦に衝角攻撃したら なす術がありません 自衛権では先制攻撃できません どんな形であろうと とにかく尖閣諸島に上陸を許し 既成事実をつくらせたら取り返しがつかないのです
中国がブータンとの国境ブータン側に数十棟の建物(村)を建設しました インドとも接している地域です 南シナ海と同様に既成事実を作り インドに侵攻するための兵站基地です これに対してブータンが動かなければ インドも手出しできません あくまでもブータン領土であり インドが関与することではないのです

2021年1月26日追記=ついに中国が中・印国境のインド領内に 住宅100棟の村を建設しました 完全に民間施設ですからインド軍が排除することはできません
次はいよいよ尖閣諸島に偽装漁船を上陸させるでしょう 海上保安庁で対処できるかというと難しい インドがどうするかが参考になります 注視しましょう)

いまや正規軍同士の戦争が起こる可能性は非常に低いのです とくにアメリカと中国が正面切って戦うのは考えにくい 中国が日米安保条約を冷戦時代の遺物だというのは正しい見方かもしれません[03] … Continue reading フィリピン沖珊瑚礁に造った中国航空基地に対して アメリカがやれる事は 航行の自由作戦ぐらいしかないのです
バイデン氏はまだ大統領じゃないし 今後の方針がどうなるかも不明です 政略次第で南シナ海は中国が制海権を握るかもしれません 日本海及び東シナ海そしてインド洋を中国に渡したら オホーツク海からインド洋に至る一帯一路が完成してしまいます とくに現状ではインド洋が手薄です

中国は海警と称する沿岸警備隊を 人民解放軍の指揮下に編入しました より軍事組織の性格を鮮明にしています 事態は焦眉の急といっていい所まで来ているのです 一刻も早く自衛隊に交戦権を与えるか 海上保安庁を名実ともに沿岸警備隊にしなければなりません
李承晩ライン下で海上保安庁は まったく韓国を制することができず 何十人もの漁船員が犠牲になりました また同じことを繰り返すのですか 中国は韓国より手強いですよ
屯田兵の例に倣って 尖閣諸島に鰹節か缶詰工場でも再建し 実効支配していることを世界にアピールするのが大事なのです[04] … Continue reading 中国はロシアと提携を深めています オーストラリアはインドと防衛提携しました[05] … Continue reading ぐずぐず先延ばししているのは日本だけです

註釈

註釈
01 かつてのインド海軍は宗主国イギリスの麾下に置かれ 東南アジアのイギリス領で日本軍と戦火を交えたこともありました しかしイギリスへ反旗を翻したインド人の巡洋艦艦長もいたのです
大東亜戦争時に日本軍へ投降した英印軍兵をもって 日本の支援のもとインド国民軍が編成され 独立への契機となりました その経緯から日本とインドは友好国です 軍事同盟を結び中国の覇権主義に対抗すべき友邦なのです
02 空母は移動可能な航空基地であり 平時は巡洋艦の性格も持ちます 寄港せず機動部隊として運用するには 原子力機関(発電)が理想的です ほぼ無限に航行でき艦内の電力も供給できます 原子力潜水艦も同様に巡洋艦の一種です
03 王毅中国外相が日本に乗り込み 尖閣諸島が中国領土であると一方的に述べました その間も尖閣諸島には中国艦船が巡航していました これに対し菅首相も茂木外相も外務省も 言われっぱなしとくに反論しません じつに素早い的確な中国の反応です 先のバイデン氏の発言は帳消しにされたのです
わざわざ日本にやって来たところに外交的意味があります 軍事力を背景に恫喝しにきた中国を 唯唯諾々と迎え入れ叱責に従う日本の姿が世界に曝され 日米安保条約の無効なことが印象付けられました セオリー通りの外交と軍事両立です 日本は黙って中国の主張を認めた形になります
04 このまま手を拱いていれば 尖閣諸島も北方領土・竹島と同じ轍を踏むことになります 中国は妥協策と称して領土問題を棚上げにし 東シナ海のガス田と同じく共有を持ちかけてくるかもしれません 武力はあくまでも外交の後ろ盾です 外交で妥協したらそこで終わりですね 偽装漁船や民間施設を自衛隊が排除する事はできません
05 中国がオーストラリアに対して悪辣なネガティブキャンペーンを仕掛けています オーストラリア軍兵士の画像を捏造して発信しているのです 日本に対する南京30万人虐殺と同じようなデマゴギーです これに対してオーストラリアは強硬に抗議しました
今後の宣伝戦はどう推移するでしょうか 画像や人形は目に見える具体的な形を持っているので 説明の必要がありません デマゴギーを事実と偽って広めるのに有効な手段です 心理戦・宣伝戦の兵器といっていいかもしれません
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