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シビリアン・コントロール

シビリアンコントロールの本質

クラウゼヴィッツが書いたように 政策があって外交があり 外交戦の一環として 様々な段階の軍事行動があります(最近では航行の自由作戦が外交戦の好例です) 軍は統帥権を持つ大統領などの命令により動くもので 独自の判断で戦争を起こすことはない
別な言い方をすれば外交と軍事行動に明確な区別はありません これがシビリアン・コントロール(文民統制)です 国策がなければシビリアンコントロールもあり得ない[01] … Continue reading 軍を移動・派遣・集結する 所定の場所以外での演習などは 外交の駆け引きと言っていい 戦争の準備ではない 戦わず外交成果を上げるのがベストなのです

日本のシビリアンコントロール(軍部の暴走だったのか)

大東亜戦争はその名称どおり 北支と東南アジアが主戦場でした 支那事変に端を発した大東亜戦争は アメリカへの宣戦布告により 太平洋戦争との2正面作戦へと拡大しました[02] … Continue reading 相手はアメリカです 孫子の兵法を持ち出すまでもなく 彼我の戦力を比べれば無謀なことは明らかです 海軍も陸軍もアメリカの生産力・軍事力を知っていたはずです しかもロシアと不可侵条約を結んで安心するとは 外交とは言えない稚拙さです

では誰が勝ち目のない太平洋戦争を始めたのか といえば誰も命令を下していません 統帥権は天皇陛下にあるとされていましたが 決定権は持ちません 帷幄上奏ということで 合議制で決まったことを承認するか否定するだけです[03] … Continue reading

中国大陸も太平洋も広大な戦場です 補給戦が持ちこたえられないのは分かりきっています にもかかわらず戦線拡大を強行したのは 陸軍大学校出身者の将校で占められた参謀本部と 陸軍大臣兼首相の東條英機の暴走でしょうか(大本営という姑息で歪な組織を作った時点で シビリアンコントロールは破綻していますし)
日支事変はまだしも太平洋戦争は 近衛文麿と松岡洋右が開戦したようなものです 自分たちがけしかけて戦に負ければ あれは軍部の暴走だったと 口を拭っているのです[04] … Continue reading 戦の勝敗が補給で決まることは戦国時代以前から常識です 現実無視の無鉄砲な精神論戦略などあり得ません

文民が軍を統制するとは 戦争の責任も文民にあるということです 権力の行使には責任が伴います 統帥権を棚上げしたことにより文民が責任から逃れました 政略なきままに軍が立てた戦略は 何のための戦いか示されず 目的を失い目標さえ見失います

昭和大戦(大東亜戦争+太平洋戦争)は誰も決定しないままに始まったのです だから誰も敗戦の責任を取ろうとしません グズグズするうちにポツダム宣言を突きつけられ 昭和天皇が終戦の詔書を発することで ようやく収拾しました 戦後処理もすべて 昭和天皇御一人で行ったようなものです[05] … Continue reading

人間天皇宣言は重い言葉です 薩長明治政府により現人神として祭り上げられた事を否定しました 維新の元勲と称する役人と政治家は 自分たちの責任逃れのため天皇陛下を政治利用したのです 権利には義務がともない権力には責任がともなう シビリアンコントロールの責任を放棄したといってよい

現行憲法下のシビリアンコントロール

現行憲法では 国の主権たる交戦権を放棄していて 軍隊を持たないという建前ですから コントロールすべき対象はなく 統帥権を持つべきシビリアンの規定すらありません 誰も責任を持たない体制は受け継がれています[06] … Continue reading
中国が段階を踏んで法律を整備し国際輿論を主導 着実に心理戦の成果が上がった結果 外交戦を制し上陸することなく 尖閣諸島を実効支配するに至りました それに対して島嶼奪還作戦の兵棋演習だそうです 尖閣が奪われることは已に前提なのです

尖閣諸島に見る外交戦

黄海・東シナ海の水域で日中漁船が自由に操業できる 日中漁業協定が1975年に結ばれました 1997年に改定された新漁業協定では 尖閣諸島の接続水域が協定から除かれました ここから今の尖閣諸島問題は始まっています
その後中国が尖閣諸島の領有を主張しはじめ 尖閣接続水域で操業する日本漁船を取り締まる根拠となっています 日本は問題を棚上げした形で 領土問題は存在しないことになりました 領海侵犯に対して自衛隊は動けないのです  
なし崩し的に中国船が尖閣接続水域に常駐することを黙許し いまや海上保安庁の船すら島に近づけない状態です 海上保安庁は日本漁船に対して安全のため 接続水域から離れるよう促しているのです 日ソ漁業協定のような売国奴の所業です(今でもオホーツク海で日本漁船が拿捕されますね)
日本が自ら手放したのですから 国際的には中国が合法的に尖閣諸島を手にしたことになります 中国が推し進める三戦(輿論線・心理戦・法律戦)の勝利です 日本は外交努力を放棄し軍に下駄を預ける やはりシビリアンコントロールは機能していないのです[07] … Continue reading

昭和大戦は軍部の暴走だった 日本が侵攻されても自衛隊が追い払う どちらも悪質(巧妙)なプロパガンダです 命令なきままに戦う軍などない 大義なく命を投げ出す兵もいない 島嶼奪還作戦は法制度上の裏付けがありません 自衛隊を傭兵扱いしている 人命軽視も甚だしい
統帥権者が明確な意志を持ち軍に目的を示す そこで初めて目標が設定され軍事行動を起こせる 意思の疎通がなければ作戦の立てようもありません

10月25日追記=中国とロシアの軍艦10隻が合同で隊列を組み 津軽海峡と大隈海峡を通過しました 中国のミサイル駆逐艦からヘリコプターを発艦させる示威行動もありました これらはハラスメントまでいかない政治的な行為です 外交戦ですからシビリアンが対応すべき事案です 明確なメッセージを発信しなければいけない)

2023年2月10日追記=中国の偵察気球をアメリカが撃墜し調査しています 過去に日本にも飛来しましたが 日本政府は拱手傍観しているだけでした この偵察気球は人民解放軍が傘下の企業と開発運用しているそうです 中国政府外務省は全く関与していない 人民開放軍は共産党の麾下にあり国防軍ではないからです つまり政府の上位にあります シビリアンコントロールなんて関係ない)

註釈

註釈
01 第二次世界大戦はヒトラー政権が始めたことです ドイツ国防軍は命令のまま動いただけ シビリアンコントロールは機能しています 日本は独裁国でなく指導者(責任者)不在の状態でした そのため政策に基づいて命令することがなく 軍は方針の定まらないままに動いたと考えるべきでしょう
スターリンの赤軍が満州に侵攻したとき 行政の責任者だった岸信介は 多くの在留邦人を置き去りにして まっさきに日本へ逃げ帰りました 関東軍は命令が下されないなか邦人保護もできず ほとんど機能しないまま兵は捕虜となりシベリアで強制労働です ここで日露戦争の決着がついたのです
02 東南アジア進出(英・蘭・仏の排撃)は日本にとって石油資源を求めて 当地の人々にとって植民地からの独立です 大東亜共栄圏は双方の利益が一致する大義名分となります その際に太平洋まで戦線を拡大する理由はありません
戦時中を生きた母からも 主戦場は太平洋ではなかったと聞いたことがあります 近衛内閣の迷走 指導力のなさに比べ 田舎の一少女でさえ現状を認識していたのです 事実は新聞や教科書に書いてあることと ずいぶん違うなと思いましたね
03 江戸時代は征夷大将軍が統帥権を与えられていました 武家の頭領ですね 朝廷が大将軍を任命するのであって 天皇陛下が御自ら軍を統帥するものではありません この頃の戦争は武家のみの戦いで陸戦が主となります 徴兵制・国民皆兵の総力戦になって以来 シビリアンコントロールが求められました(国民軍ですから文民が統帥権を持ちます)
しかしながら明治政府は大権と称して 自分たちが統帥の責任を取ることを逃れました 統帥権の独立なんて言ってますが 要するに棚上げです(統帥の責任を取る肚の据わった求心力のある人物がいなかった) そのため責任の所在が曖昧になってしまいました
04 太平洋戦争末期には 物資兵器(有形戦闘力)より ベテランパイロット(無形戦闘力)が不足しました 練度不足のパイロットでは雷撃は命中せず 虚しく撃墜されるだけという情況です 同じ死ぬなら爆弾を抱えたまま突っ込めば 敵に一矢を報いることになり犬死ではありません 戦術・戦略的効果は大きく 米国艦船の乗組員75%がPTSDにより前線に戻れなかったということです
軍人は実務家 精神主義でもなんでもない そうするしかなかった已むを得ない悲しい戦法です 特攻は愚策と非難されることでも 反対に称賛するべきことでもない 死ぬことが前提など本来あってはならぬことなのです 人海戦術と同一視したり大和魂の発露などと言ってはいけない
05 相手国アメリカは大統領が外交を担い連邦軍の統帥権を持ちます 大統領の元で実務を行うのは国務長官です(外交と軍事は最重要の国務なのです) 独立国の主権である外交・軍事は ひとつの意思のもと遂行され齟齬は生じません そして文民の大統領は全ての責任を負うのです(アメリカ大統領は文民であると同時に軍務の経歴も求められます)
日本は文民が責任を放棄し 挙げ句の果て軍部が暴走したと責任転嫁しました シビリアンがコントロールできてなかったのですから 見苦しい言い訳です そしてアメリカに負けたおかげで平和国家になれた という都合のよい論調にすり替わっていきます
朝鮮戦争勃発後GHQは日本に再軍備を促したが 吉田茂は経済成長を最優先として拒否しました 妥協策として生まれたのが警察予備隊(自衛隊)です 現行憲法が続く限りこの無責任な体制はそのままです
06 東京裁判で有罪・処刑されたのは 連合国に対しての戦犯 奮戦して連合軍に打撃・損害を与えた人たちです 釈放・無罪になったのは保身に走り 結果的に日本を敗戦に導いた者たちです 明確に分けられています(岸信介はA級戦犯であったが無罪放免です)
占領政策は日本の弱体化が目的でしたから 連合国軍に寄与した国賊どもを利用したのです また此奴らは立ち回りがうまい 当時の政治家と官僚は生き残り 権勢を維持しました 今でもこの弊害は続いています
07 現行憲法は交戦権を放棄し軍隊を持たないのですから 自衛隊は治安部隊なのか何なのか曖昧なままで 外交と関連づけることもできません 誰も責任を持つ必要がない体制は相変わらずです 国軍でなく交戦権を持たない武装組織の自衛隊は 民間軍事組織より身動きが取れないまま翻弄されてゆくのです
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悪法を糺す

世の中に悪法はいくらでもあります 法が正義ではない 作られた時には正当とされても 時代が変わって必然性が失われることもあります 放送法は典型でしょう NHKに料金を支払う理由は 今やまったく無くなりました[01] … Continue reading
時代にそぐわなくなった法律で 最も深刻なのは日本国憲法です 独立国の主権である交戦権を放棄していますから 敵性国家に抗することができず 国家存亡の危機に直面しています 憲法前文に交戦権を否定し戦力を持たないと明記され この規定に反する立法を禁じています ために侵略に対する法整備ができないのです

一刻も早く現行憲法を廃棄しなければなりません すでに尖閣諸島は中国が実効支配しています このまま手を拱いていたら 本当に日本は侵略されます 中国は三戦(輿論線・心理戦・法律戦)と称して法整備を着々と進め 日本侵攻を合法化しようとしています 竹島の先例は生かされるどころか 皆で忘れたふりをしているようです[02] … Continue reading
安倍晋三が企んだ 自衛隊を憲法に明記するとは 交戦権なきまま自衛隊を戦地に送ることです そんな姑息なことをやってはいけません 無責任な人命軽視の弥縫策です[03] … Continue reading  自縄自縛の呪文に囚われた憲法下で 自衛隊は戦うことができません 演習・訓練はすべて敵に我が国土を奪われることが前提です 先制攻撃も防御も禁止されているのですから

現実には自衛隊は軍隊であり 他国からもそう見られています 士気は高く練度も世界有数といってよい しかし平和憲法のもと自衛隊法の定めにより戦うことができないのです 宝の持ち腐れ悪くすれば玩具の兵隊になってしまいます このままでアメリカ・国連の傭兵にしてはいけません
国軍としなければ大義なき戦いを強いられます 大儀がなければ私闘です 国のために戦ったはずが 殺人罪に問われます 東京裁判が再来するでしょう 中国は国連常任理事国であり 日本に対する敵国条項は生きています 未だに戦犯国なのです かつての中華民国の席に 人民共和国の者が裁判員として座るのです[04] … Continue reading

7月6日追記=中国共産党100周年記念式典に 日本共産党を除く各政党がこぞって祝電を送ったそうです 中国からの要請に応えたと言ってますが 輿論戦に協力することになります
尖閣諸島はすでに中国が実効支配しています その中国にひれ伏すというメッセージを世界に発信したのです 日本は属国で尖閣諸島は中国領土だと言ってるようなものです)
8月27日追記=アメリカ軍がアフガニスタンから引き上げたため タリバーンが全土を掌握しました 在留邦人帰国のために自衛隊機が派遣されたものの 自力で空港まで来いということだそうです これは自衛隊法で邦人の救出には 当事国の政府の許可が必要と規定されているからです 大統領が逃げ出した政府の許可を取らなくてはいけない 馬鹿げた平和憲法のおかげ?です)
9月1日追記=アメリカ軍が引き上げて タリバーンがこうも安々とアフガニスタン全土を制圧したのは 政府軍に士気も忠誠心もまるでなかったからです おそらくアフガニスタンにはこれといった産業がなく 給料をもらうためだけに兵士となった人が大半だったのでしょう その上大統領がまっさきに国外逃亡する有様です
こんな状態で戦えるわけがありません かつてソ連がアフガニスタンに侵攻したときは マスード将軍の指揮下これを撃退しました 優れた指揮官のもとなら精兵だったのです ムジャヒディンは信仰する宗教で結束していました タリバーンも彼らなりの大義のため戦っているから精強となるのです 軍の強弱は装備・兵器の優劣ではありません)

註釈

註釈
01 NHKが必要な理由に災害時の情報提供などと言っています なぜ他の放送局ではダメなのかということもありますが そもそも災害時はほとんど停電していますし リビングでのんびりTVを見てるわけないでしょう マイナンバーカード(これも総務省)が災害時に役立つなんていうのと同じ言い訳です
02 内憂外患にさらされる国難のこのとき なし崩し的に 東京オリンピックを開催しようとしています G7で何か国から支持されたのが理由という 主体性を持てない愚かな国です 誰も決定してないから 責任を取る者はいない 日本の役人と政治家得意のやり方です
今上陛下がオリンピック開催で感染が拡大しかねないことに 懸念を抱いておられると漏れ伝わってきました 陛下は水と衛生問題の研究者でもあらせられます 専門家として国民を思う大御心を軽んずるは亡国の所業です こうして曖昧なまま日本は滅んでゆくのでしょうか
03 少し長いのですが 日本国憲法前文の英語原文を機械翻訳したものです 現行憲法の意訳は同じ内容ですが言い回しを変えています
〈我々日本国民は、正当に選挙された国会議員を通じて行動し、我々自身及び我々の子孫のために、すべての国との平和的協力の成果及びこの国における自由の祝福を確保することを決意し、また、政府の行動により再び戦争の惨禍に遭うことのないよう決意し、主権が国民にあることを宣言し、この憲法を確固として確立する。政府は国民の神聖なる信頼であり、その権威は国民から得られ、その権力は国民の代表者によって行使され、その利益は国民によって享受されます。これはこの憲法の基礎となっている人類の普遍的原理です。これに抵触するすべての憲法、法律、条令及び詔勅を拒否し撤回する。
私たち日本人は、常に平和を希求し、人間関係を律する高い理想を深く意識し、平和を愛する世界の人々の正義と信仰を信頼して、私たちの安全と生存を守る決意をしています。私たちは、平和を維持し、専制と奴隷制、抑圧と不寛容を地上から永遠に追放しようと努力する国際社会において、名誉ある地位を占めたいと願っています。私たちは、世界中のすべての人々が、恐怖や欠乏から解放され、平和に生きる権利を有することを認識する。
私たちは、どの国も自分自身に対してのみ責任があるのではなく、政治道徳の法則は普遍的なものだと信じています。そして、そのような法律への服従は、自らの主権を維持し、他国との主権関係を正当化するすべての国家に課せられた義務である。
私たち日本人は、このような高い理想と目的を、私たちの総力を挙げて達成することを国家の名誉とします。〉
祝福・神聖・信仰・服従といった言葉が使われているところに 清教徒を中心としたアメリカ製憲法であることが表れています
04 一つの中国政策は 昨日今日言い出したことではありません 蒋介石が台湾に逃げたことから始まります 台湾を併合し中華民国を抹殺しない限り 国共内戦は終わらないのです 中華民国を国連常任理事国から引き下ろし その後ニクソン大統領を取り込んで 人民共和国をアメリカに合法政権と認めさせました 国力が増した今 軍備(特に海軍力)が整い軍事侵攻を進めている情況です
香港問題は植民地時代が関係しています 人権問題に事寄せて一見関係なさそうなイギリス・フランスまで関わってくるのは 上海租界・香港租借地の利権が今も生きていることと 中国と改めて軍事提携したロシアによるクリミア侵攻が絡んでいます イギリスの駆逐艦が わざわざ黒海を経由して極東に向かったのはそのためです
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一帯一路

中国が一帯一路という政策(戦略)を掲げています これにより中国に加えて 利益を得るのはロシアです 海のシルクロードと言ってるので マラッカ海峡あたりからインド洋のことだと 漠然と思ってはいけません
利益が一致する中・ロは急速に接近し 日本海で共同演習を始めました 尖閣諸島から竹島に爆撃機を飛ばしています 一帯一路のシーレーンを確保するため オホーツク海・日本海・東シナ海の制海権が目標となります 中国が空母の就航を急ぐのはそのためです[01] … Continue reading

韓国もこの 中・ロ連携に同調せざるを得ないでしょう なにしろ両国から挟まれているのですから 逆らうことは不可能です 現に日本を攻撃し始めています(自衛隊に対する韓国軍によるharassing attackからGSOMIA云々の一連の動き) これらは韓国の独断ではないと思います
中・ロが軍事で協力すれば アメリカといえど手出しできません(口は出すでしょうけど) 朝鮮戦争が終結し半島の統一が近づいてきました かつてのように半島から日本に難民?が押し寄せます 今度は受け入れ準備万全ですか?

日本はどうすればいいか インドとの提携しか道はありません すでに南シナ海に海洋軍事基地ができました アメリカ軍はフィリピンから引き上げています あとはインド洋を残すのみです
日米安保条約は変則的です アメリカと日本の関係を考えればこの形でも やむを得ないのかもしれません しかしインドと軍事同盟を結ぶには 自衛隊を正規の国軍にすることが不可欠です[02] … Continue reading

かつては日本海を仲立ちに 樺太から渤海と交易が盛んでした さらに大黒屋光太夫はロシアにまで行き 呂宋助左衛門(納屋助左衛門)は東南アジアと貿易をしていました
朝鮮半島との交流はほとんどありません 近年は大東亜共栄圏の構想を掲げ 渤海のあった地域に満州国を設立したものの インドは視野に入っていなかった

宮島郁芳作詞の「馬賊の歌」[03] … Continue readingで 支那にゃ四億の民が待つと言ってます インドには十五億の民がいるのです 馬賊の時代は過ぎ去りました 海行く日本 海洋民族の心を取り戻すべきでしょう イランから石油を運んだ出光佐三は海賊と呼ばれたそうです 倭寇・北前船の系譜を正しく引き継ぎます

2020年7月26日追記=中国の海洋進出に対して 米・日・印・豪に加え イギリスが合同演習に参加します これは香港が絡んでいますね 往時ほどではないにしろ植民地からの利得は今も続いているのです 人権云々は建前きわめて政略的な動きです)

2022年4月24日追記=ウクライナへのロシア軍侵攻に関して 国連からの要請という形で インド・ムンバイに備蓄してある支援物資を自衛隊機で輸送するという計画を インド政府に外務省が打診したところ 断られたそうです インドはこの度のウクライナ問題に対して中立の姿勢を保っています 日本は何のメッセージも出さず 他国の顔色を覗いアメリカ等の言いなりに右往左往するだけ ムンバイにある物資はインドが運ぶのを拒否したのでしょう 中立政策を貫いています 相変わらず腰の定まらない日本は国連に言われるまま 自衛隊を便利屋として使うばかりです)

2022年8月18日追記=インド洋の緊要地点スリランカ(アメリカとキューバにそっくり)のハンバントタ港に 中国軍所属の大型調査艦が寄港しました この港は中国の融資で造られたものです 結局スリランカは 財政破綻のため融資の返済が滞り 所有権を失いました(99年間中国が使用権を持つという契約です) 事実上中国の軍港となったわけです 航空母艦の基地とする準備でしょう 政策と戦略の実に見事な連動です 軍事と外交のお手本といえます)

註釈

註釈
01 ソロモン諸島が中国に島をまるごと賃貸?する といった話が出てきました 直前に台湾と国交断絶しています その島というのがガダルカナル島のそばツラギ島です 戦略上の緊要地点じつにきな臭い場所ですね 空母基地が目的なのは明らかです 実現するかどうかまだ分かりません 金に飽かした中国的な攻勢は これからも続くでしょう
02 中国は青蔵鉄道(青海チベット鉄道)を2006年に開通しています 青海省とチベットのラサを結ぶ最高標高5000メートルを通る高原鉄道です これはチベットのみならずインドを想定した戦略的な鉄道です
ロシアや中国など縦深のある国土では 攻める方も守る方も補給が最も肝要です ナポレオンとヒトラーがロシアに敗れたのは 補給線を維持できなかったためです
03 馬賊の歌なんて作ってますが 宮島郁芳の居室にはマルクス・レーニンの肖像画が掲げられていました 大正デモクラシーの人です 児玉誉士夫作詞の「民族の歌」は反戦歌ですしね 右だ左だなんて物事を単純化すると 分かったつもりで思考が停止してしまいます
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