日本は内なる敵に負けた
1975年の赤字国債発行は 日本が滅びる始まりでした 朝鮮戦争特需からの いわゆる高度経済成長期は ベトナム戦争が終わる1970年に入ると終焉しました
経済成長に合わせる形で肥大した 国の予算を維持したい 役人と政治家その周辺の利権に群がる連中が 禁じられていた赤字国債を発行したのです
時限立法を毎年繰り返す形で発行していた赤字国債は 1998年に至って終に 歯止めだった禁止条項を削除し 恒常的に発行するに至りました 取り返しのつかないことをしてしまいました これから日本は奈落の底に沈むしかありません
税収は決して減っているわけじゃないのに 消費税率を上げ赤字国債を発行し続けるのです 無駄金を使い続けた果ての多重債務状態ですね
自助努力でない経済成長
考えてみれば アメリカの戦争に翻弄されるように 日本は浮き沈みを繰り返していました 1950年代はアメリカの一番いい時代だったといえます 朝鮮戦争はまだ 第二次世界大戦時の兵器と戦法が通じました とはいえ地上戦で中国の人海戦術[01] … Continue readingに悩まされ 決定的な勝利を収めることはできなかった
1965年ベトナム戦争へ介入したアメリカは 経験したことのないゲリラ戦で戸惑い 毛沢東に学んだベトコン(越共)に敗退しました その時代を描いた映画が「アメリカン・グラフティ」です よい時代はわずか15年で過ぎ去りました[02] … Continue reading
日本が一番よかったのは いつの時代でしょうか 1964年東京オリンピックの頃か 日本の1960年代は高度経済成長期でしたが 文化面では成熟せず底の浅い時期でした
戦争(と外交)を放棄し なりふり構わず銭を稼ぐ姿は エコノミック・アニマルなどと揶揄され 失われた民族の誇りを取り戻すことはなかったのです
1980年代後半のコカ・コーラCM「さわやかテイスティ I feel coke」は アメリカのフィフティーズに近い雰囲気です 意識して似せたのかもしれません 当時のサントリーCMは日本を意識したものでした この頃から文化の牽引役は サブカルチャーが担うようになった気もします
私の趣味嗜好では 大正から昭和初期にかけての モダニズム時代が一番いいかな 新青年の刊行期にほぼ重なります イメージとしては深ゴムの靴・カンカン帽・インバネスといったところ ステッキも欠かせない これらを和服に合わせたのは 単純に和洋折衷ともいえない 独自の風俗ではないでしょうか
相変わらず続く利権体制
今回の新型コロナウィルスによる肺炎の流行により 場当たり的な思いつき対策で 数々の制度の矛盾・問題点が露呈しました いちばん目立ったのは 公明党主唱による全国民への10万円バラマキです その是非については言及しませんが 国民への普及率がわずか16%の マイナンバーカードを申請に使うことを勧めたのです
問題はマイナンバーの利用ではなく ICカードを使うことです 暗証番号の失効・手入力の間違いなどで問い合わせる人たちが 市役所の窓口に殺到する事態が生じました ドイツでも国民に一時金を支給しましたが ネット申請で迅速に振り込まれたそうです 日本以外の他の国も同様でしょう
国民識別番号は各国にありますがICカードじゃありません 先端的なところでは ブロックチェーン技術を使った本人認証をしています NFT(非代替性トークン)ですね
マイナンバーは固有番号ですから 番号を振った時点で行政は個人情報と紐付けています 国民にとっては電子カードを使う必要性もメリットも何もありません ただただ利権が絡み無駄に税金を使った マイナンバーカード利用促進です ポータルサイトは俄づくりの使いにくいインターフェースで 申請後に各自治体が本人情報と照合するのだそうです
カードだけでなくマイナンバーシステムそのものも問題がありそうです 地方自治体の一部で行政システムによる照合が機能せず 手動による読み合わせでチェックしたり 二重払いの事故が発生しています 二度手間をかけて仕事を増やすのが目的なのか
(※2022年11月1日追記=マイナンバーカードを義務化するなどと言い始めました 健康保険証や運転免許証をマイナンバーカードに統合するのだそうです 今まで本人確認書類に使ってた保険証や免許証が一つになり 中が見えない形になります ブラックボックス化というか不可視の状態になるわけです 何がどう記録されているのかは ポータルサイトを見なければいけない 利便性とは正反対の状態です
しかもポイントカードとして日常的に使う 紛失したらどうなるのか 紛失したカードの悪用は防げるのか それらはすべて個人の責任であって 政府は責任を負わないのだそうです クレジットカードなら電話一つで無効にできます 身分証明に使う書類がいっぺんになくなるのです 再発行するときの本人確認をどうするつもりか 何度も書きますがマイナンバー制度はあっていい しかしICカードにはなんの必然性もない 利権のためだけにやっていることです)
無策が内憂外患を招いた
このような非常事態に対応する制度や能力は今の日本に全くありません 中国による尖閣諸島の侵略はますます攻勢を強めています 今のところは海警と称するコーストガードが主体です
日本の漁船に対する妨害が頻発するようになるでしょう 海上保安庁の警察権では対応できません 竹島(李承晩ライン)と似た状況になってきました 尖閣諸島が竹島と同様に侵略されるのは時間の問題です[03] … Continue reading
すべての原因は現行憲法にあるかと思います 前文で自国の安全と存立を諸国に委ねると明記しているのですから 自主独立(主権)を放棄しているのです[04] … Continue reading
コロナ騒動で経済活動が停滞したと騒いでいます でも深夜営業なんて もともと必要なかったんじゃないか いま多くの店舗が9時から21時の営業です これくらいで充分と思います 別に不便じゃない
アメリカのセブン・イレブンは営業時間を前後2時間拡大し 豊富な品ぞろえの万屋として始まりました 日本でのコンビニエンスストアは 当初のコンセプトからかなり逸脱した形で発展してきたようです
店舗に来客が少なくなったため テイクアウトやデリバリーが盛んです とくにデリバリーに関しては ウーバーイーツなど置配を基本にしています 今までの出前は食器の取り下げが必要で2度手間ですから 人員の確保が大変でした
アマゾンもこの頃は置配をデフォルトにしています 受け取りに押印しろとか サインになりましたと面倒だったのは 判子制度が影響していました そのうえ不在のために再配達で ドライバーの負担が大きかったのも解消します
いたずらに経済拡大を目指し 景気を煽った結果がいまの姿です 今回のコロナ肺炎騒動を契機に 役人とその周りの利権にメスを入れ 経済全体もコンパクトで効率の良いものにできるかと思うのですが 無理でしょうか[05] … Continue reading
そろそろ縮小していいんじゃないか 国全体のリストラチャリング(再構築)です これから人口が減少していけば無理な背伸びは必ず綻びます この辺が日本の実力でしょう もう経済成長万能の時代じゃないはずです
註釈
↑01 | 毛沢東自身は人海戦術と言ってなかったのではないか 人民の海に敵軍を埋葬するとは 民間人に紛れた便衣隊が奇襲攻撃を行う 敵正規軍が攻撃すれば民間人虐殺となります 国共内戦のときに 軍備が劣る八路軍が取ったゲリラ戦です しかし卑怯な戦法だけでは 敵を降伏させるまでに至らない やはり正面から攻撃する必要があります 朝鮮戦争のときは国民党側の人たちを前線に立たせました 武装どころかマイナス30度の地で ろくに防寒具もなしにです 背後には敵前逃亡を防ぐ督戦隊が控えています これは人的飽和攻撃といえます 人命・人件費や効率を無視できるのは中国ならでは 一般に言われる人海戦術はこちらですね ソ連赤軍が満州で捕虜にした関東軍を シベリア鉄道建設で強制労働に従事させたのも 人命消費を厭わない人海戦術です |
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↑02 | ベトナムでのゲリラ戦に対応するためできたのがグリーンベレー アメリカ特殊部隊の魁です ベトナム戦争後アメリカは不況に陥り 金・ドル交換停止と変動為替相場制を取り入れました これ以降世界の金融市場は不安定となっていくのです 経済面でもゲリラ戦に敗北したと言えるかもしれません |
↑03 | 中国・韓国が仕掛けるインターネット周辺の調略は広範囲に及んでいます とくに行政へのLINEの進出は憂慮すべき情況です 経済鎖国を進めなければいけません(もはや手遅れかもしれない 文部省は学生に20万円給付するそうですが 申請はLINEだそうです) コロナ禍によるweb会議で話題を呼んだZoomは アメリカに本社を置くものの創業者は袁征さんです 連邦政府関係はもちろん使用を禁止しています ヤンさんがなかなか市民権を取れなかったのも 不審な人物だったせいでしょうか |
↑04 | 「…日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。…」日本国憲法前文より オホーツク海・日本海・東シナ海の公海や経済水域で 日本漁船は自由に操業できなくなりました 平和を愛する周辺諸国民から千島列島・竹島・尖閣諸島を侵略されたためです |
↑05 | 食中山酒一醉千日 今世昏昏逐逐 無一日不醉 無一人不醉 趨名者醉於朝 趨利者醉於野 豪者醉於聲色車馬 而天下竟為昏迷 不醒之天下矣 安得一服清涼人人解醒 (中国の酒は味でなく 酔うためのようです 私の名乗る一醉は微醺のことです) |