お萩(牡丹餅)

ある人から ヤオコーの牡丹餅(お萩)が美味いと聞いて買ってみました 結論からいうと私の好みではない 味の価値観は人によって違います
なので これも個人の評価・感想にすぎません ヤオコーさんを貶すつもりはありません ヤオコー・プライベートブランドは充実していて高品質です

私の理想とする牡丹餅(お萩)は 半殺しの餅と餡が同量です この割合だと餡の比率がかなり少なく かろうじて餅を覆うくらいです 従って餡は甘めでなくてはなりません 餅にも少量の塩を加えます
粒餡でも漉し餡でもかまいませんが 餡を中に入れて青海苔とか黄粉やゴマを使ったもの(カテゴリーが違うのではないか) また白餡やズンダは受け容れられません

ヤオコーの牡丹餅(お萩)は私の理想に反していました 餡の量が餅米の倍以上もあります(やけに餡が多く甘くないのは 昨今の流行りですが) さらに餡で餅米をくるむことをせず 上からべったりと乗せたようになっています
餡が多すぎるせいか きれいに丸めるのを途中で放棄したような とても餅菓子とはいえない形状です これでは餡が多すぎて餅との調和を味わえない 牡丹餅(お萩)は餡と餅 いずれの風味が勝ってもいけません

かつての菓子は甘い物が上等とされ 江戸の羊羹は限界まで甘さを競ったそうです 今は万事甘くないのが喜ばれます 甘みを強くするのは 保存性を高めるためでもあり 糖分が結晶化した羊羹は何カ月も日持ちしました 砂糖(甘味)を控えると保存性が低くなるので その分トレハロース等が使われます1)トレハロースを使うのが悪いとはいえない 私が好きな餅菓子屋さんも使っています 饅頭・どら焼き・最中・団子 それぞれ餡の作り方砂糖の使い方が異なります
餡の美味さは小豆の質に加え 餡練りの技術で左右されます だから店によって味が違う 北海道産の小豆と砂糖と塩の天然材料で作ればよい なんて単純なものではない

どちらにしても行き過ぎはよくない 甘味も餡の量もバランス感覚がいちばん大事です 歯が軋むような甘さでは味も何もわからない かといって薄甘ければ素材の風味が生きるということもない 半殺しの柔らかい餅と餡の甘さが一体となった美味さは 結構ピンポイントではないかと思います

ヤオコーのオリジナルというか総菜類は大好きです とくにヤオコー・ピノのカツサンドは絶品といってよいでしょう2)私の味覚ではマイセンのカツサンドが旨いとは到底思えない 万世とか井泉のカツサンドは食べたことがありません ヤオコーのカツサンドは 自家製ロースカツと自家製ロイヤルブレッド そして自家製ソースで成り立ちます 味が一体化するより3者が引き立て合うというのが私の感想です yes!YAOKOの餃子も私好みの柔らかい皮でよく買います
ただ牡丹餅(お萩)は方向性が違うな というのが食べてみた感想です ヤオコーの餡は自家製です あんこが自慢なのでしょうが 私は餅菓子を食べたいのです3)近くの伊勢屋の牡丹餅も甘くない餡でしたし(あんこ屋さんから仕入れたのかも) もう一軒の和菓子屋は餅米が半殺しになってない(自家製の餡は甘く餅との割合もいいのですが) とろとろクリームだとかデカネタとか そういうものが好まれる世の趨勢なので仕方ないことです


《付記》 牡丹餅は春の彼岸 お萩は秋の彼岸のお供物として始まったものでしょう 米と豆は縄文時代より大切な主要農作物です 浄土宗のサイトを見ると彼岸会は「菩提の種を蒔く日」とされています(春の彼岸ですね)
お供物が精進でなければいけない ということはないと思います 生臭物や葷酒は 悟りを得る修行の妨げになるから禁じられたこと 仏様はすでに悟りを開いているのです それに仏様は飲食をしません
もともとお供物は初穂を供え お下がりをいただく収穫の儀式(これは秋の彼岸)です 精進ものでなくても初物を供えるところに意義があります

References   [ + ]

1. トレハロースを使うのが悪いとはいえない 私が好きな餅菓子屋さんも使っています 饅頭・どら焼き・最中・団子 それぞれ餡の作り方砂糖の使い方が異なります
餡の美味さは小豆の質に加え 餡練りの技術で左右されます だから店によって味が違う 北海道産の小豆と砂糖と塩の天然材料で作ればよい なんて単純なものではない
2. 私の味覚ではマイセンのカツサンドが旨いとは到底思えない 万世とか井泉のカツサンドは食べたことがありません ヤオコーのカツサンドは 自家製ロースカツと自家製ロイヤルブレッド そして自家製ソースで成り立ちます 味が一体化するより3者が引き立て合うというのが私の感想です
3. 近くの伊勢屋の牡丹餅も甘くない餡でしたし(あんこ屋さんから仕入れたのかも) もう一軒の和菓子屋は餅米が半殺しになってない(自家製の餡は甘く餅との割合もいいのですが) とろとろクリームだとかデカネタとか そういうものが好まれる世の趨勢なので仕方ないことです