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九州経済圏

先に北海道の地域経済に関して書いたが 北海道の人口は547万人 この数字に基づいて 独立した経済圏としては 500万人の人口が必要という内容だった やや広いものの地形的には平坦で トラック輸送を中心とした物流網を形成しやすい

四国の人口も414万人と北海道に比べ遜色ないが 中央付近を山岳地帯が占めるという地形の問題がある そのため利用できる面積が海岸よりに限られ狭い 物流も陸路では制限があった
かつて水軍が多かったのは 瀬戸内の海路が主な物流手段だったから 島と島は海で隔てられているのではなく 海で結ばれている 坂本龍馬の発想には まだまだ学ぶべきものがある

九州の人口は1323万人である 北海道の倍以上だ 半分以下の面積とはいえ 充分に独立した経済圏として成り立ちそうである
九州は古来より 半ば独立国だったといえる 面積・人口・産業の集約 そして何より立地条件(陸続きでないこと)と文化 なにしろ薩摩藩などは 度量制も江戸徳川とは別のものを用いていたそうである

経済面で徳川との大きな違いは 何といっても米のみに頼った財政ではない事である 中国との密貿易もさかんだったようだ 薩長が徳川に取って代わったのは けっして偶然ではない 維新の志士の働きばかりでもないのだ

松平容保があれほどまで奮戦したのも 近藤勇が甲府城へ向かったのも すべて家康の定めた古制に従った行動だった 徳川が薩長との戦いで戦費の不足を賄うのに 新田の開発を計画したところに端的に表れている 時代の流れをまったく無視している

現在 世界中の独立国で 人口1千万人以下の国が半分以上だ これらの国々がすべて経済的にも独立しているとは考えられないが やはり経済圏としては500万人前後から1000万人くらいが いちばん効率的な気がする

要は交通・物流 水運 陸運 その意味でも九州の豪華寝台列車「ななつ星」がどんな展開を見せるか 注目したいものだ

カテゴリー: マーケティング戦略論