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タグ: マーケティング

デザインで売れるか_Aplleの成功

デザインにもいろいろあります 製品デザイン(これは工業デザインです) パッケージデザイン(こちらはグラフィックデザイン) 他にも広告デザインやwebデザイン(これはコミュニケーションデザインとでもいいましょうか)
ビジネスデザインやマーケティングデザインもありかもしれません デザインとは企画・設計という意味ですから

「会社経営・製品の設計・広告とすべてをシンプルに とてもシンプルに」スティーブ・ジョブズの言葉です
Macintosh発売のプロモーションは印象的でした 今でもアップルのデザインはシンプルすぎるほどシンプルです

iPad miniのパッケージデザインを見てください とてもシンプルながらすべてを語っています 同じく広告も素っ気ないほどシンプルです
他の製品で このデザイン・ポリシーを真似ることはできます でも売れません なぜか その商品はiPad miniでもなければ Appleのものでもないからです
とくにマーケティングに関連するデザインは すべて経営理念を根底におかなければならないのです
マーケティングの4Pすべてに通底する理念がなければ 商品は売れません それはまた企業理念そのものでなければなりません

だめな〈Product〉を売ることができるか 圧倒的な販路〈Place〉で 安売り〈Price〉すれば可能 そのための〈Promotion〉はまるで催眠商法
本質を覆い隠すための 空疎できらびやかな言葉 詐欺師はいつだって饒舌です

……《1983年 若手デザイナー マヤ・リンが「平らなノートみたいなコンピュータにしたら?」とジョブズに言ったそうだ
ジョブズは「技術的に可能になったらなるべく早く実現したい」と答えた》……

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マーケティングの5P

マーケティングの4Pは古典的な概念です でも今でも古びません
Product(製品) Price(価格) Place(流通) Promotion(プロモーション)

このうち私が関わっているのは 主にプロモーションの分野です プロモーションには販促と広告があります

販促と広告の大きな違いは 直近の売り上げを目標とするか 将来にわたって好イメージを築くかです
販促によって伸びた売り上げ(利益)が 掛かった費用を下回れば そのキャンペーンは失敗となります じつにダイレクト しゃにむに売るという感じ
広告は一言でいえばイメージ作りです 製品・価格・流通さらにその会社の 性格というか持ち味によって 売り方は決まります

●インターネット以前

プロモーションといえば マスメディアを使うのが当然でした マスメディアを使うプロモーションは 不特定多数を対象として広く薄くリーチするもの 数打ちゃ当るの理屈です 効率はあまりよくなく 必然的に多額の費用がかかります

もう一つ付け加えると Product Price Place Public relation をブランディングの4Pとする説もあるようです
マーケティングの4Pが唱えられたのは マスメディアによる情報の一方通行を前提とした時代です PRもマス媒体しか手段がありませんでした

言えるのは いずれの4Pも作り手・売り手側の観点だということです

●インターネット以降

インターネットの時代 情報の流通が双方向になり さらにSNSによりコミュニケーションが開かれた世界になったことで この4Pの概念に情況との乖離・齟齬が生じてきたと思われます

インターネットユーザーは ただのオーディエンス(情報の受け手)ではありません 自ら探し求め さらに積極的に関わる能動的な人たちです
ただ受け取るだけじゃなく自主的に参加すること 批判精神を持って見ること自ら選択すること インターネット最大の特徴である インタラクティブ(双方向性)とはそういうことです

Facebookページは さらに双方向性を押し進めた形と言っていいでしょう 人を介した出合いは大きな影響力があります パブリック・リレーションではなくヒューマン・リレーションを目指したいものです

●改めて4Pのこと

こちらの解説《マーケティングの4P戦略》は教科書的にきれいにまとまっています だがプロモーションに関しては旧来のものです

《4Pの時代は終わった、のかもしれない》のうち「いま売れています」が最強のコピー…… その通りです 説明しても相手には届かないし 理屈でものを買うのではない マスメディア広告が力を失ったのではないかとも思います

《4P(7P)とは何か》これはまったくの牽強付会です 上記もたくさんのPを提示されておられますが いくら増やしても問題は解決されないのではないでしょうか

これらに倣って私もマーケティングの5P(4P+P)を考えてみました インターネットの時代 もっとも大切なものは principle in business(ビジネスにおける信条・道義) ではないかと痛切に感じます[01]※2022年9月2日追記=この頃 authenticity … Continue reading

●いちばん大切な《P》は道徳的であること

インターネット・マーケティングにおいて策を弄してはいけない お客様とはお互いを尊重し尊敬する間柄でなければならない
お客様とのコミュニケーションを形作る 価値観を共有する 真摯な態度が評価されるのではないでしょうか
そのためにもっとも必要なのが「至誠を貫く」ことです 経営理念 もの作りやサービスに対する揺るぎない信念が インターネットでは問われます

自由な情報の交換によって 旧来のマスメディアは権威を失いつつあります マスコミの権威に寄りかかった マスメディア広告が効かなくなりました
インターネットを使うマーケティングでは 今までのマスメディア広告のように 情報の一方通行で考えていては駄目だといえます

インターネットで大事なのはコミュニケーション けっしてプロモーションではありません
Facebook自身マネタイズのため それを求めているかもしれないが SNSはプロモーションじゃない コミュニケーションとごっちゃにすると間違えます(PRまでは許されるかもしれません)

それじゃぁ インターネット・マーケティングは4Cではないかと言われそうです

でもマーケティングの4Cでいうコミュニケーションは やはりマスメディア前提で双方向性を考えていません
消費者の顔色を伺うのも 売らんかなの裏返しではないか お客様の行動を自らに有利になるよう それと気づかぬよう誘導する作為があります
大体マーケティングの4Cなるものは こじつけが過ぎると思います 頭に customer consumer clientele なんかを付けてCでまとめるのは無理がある

●販促と広告の事例

過去の販促例を取り上げれば サンケイリビングさんがクーポンを大々的に売り出したことがあります 当時クーポンは日本人の買い物習慣にそぐわないといわれていましたが 案の定失敗に終わりました
インターネットの時代になっても 相変わらず従前の感覚のままでクーポンを取り入れている所が多いようです
アメリカでのクーポンの捉え方 日本で現在行われているクーポンビジネスはかなり様相が異なります 日本型クーポンは姑息な客寄せ手段として使われ その結果がグルーポンジャパンの詐欺商法に現れました

広告において企業姿勢を示すのに ことさらな環境問題を取り上げたりするのは疑問です たとえばボルボもベネトンも違うと思います 奇をてらった話題作り狙いではないかという(うさん臭い)印象があります[02] … Continue reading
大企業さんは別かもしれませんが 一企業が社会に貢献するのは限られた範囲でしかできません 近隣の人たちや 商品・サービスを通じての貢献で充分ではないでしょうか

客を釣ろうとするその場しのぎの促販 上辺を装う御為ごかしの広告 そんなものは時代遅れです お客様を侮ってはいけない ユーザーを惹き付け 共感を得るのは至誠につきます

インターネット・マーケティングは5P 最優先されるべきはPrincipleです

註釈

註釈
01 2022年9月2日追記=この頃 authenticity とか言われるようですが これは本物らしさとか本格的・正統派ではありません その企業らしさというニュアンスです つまり信念がブレない真っ直ぐな志です 己の立脚点が明確なら他に左右されないのです
02 2023年6月26日追記=アメリカのビール会社大手のバドライト(バドワイザー・ライト)の広告で安易にトランスジェンダーの人を使ったところ LBBT運動に反対する人と支持する人両方から 非難され不買運動が起こり売上が激減しました アメリカでは民族や出自の違いを明確に意識したマーケティングが必須です しかしトランスジェンダーはセンシティヴな問題であり 商売に結び付けようとする姿勢が問われたと 私は解釈します
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フィーリング・マーケティング

これからのwebサイト制作のあり方は コンテンツ(役に立つ情報)+フィーリング(好感の持てる画像・映像)です

望む望まないに関わらず 多くの人に一方的に情報を送りつけ その中のごく一部の見込み客に購買を促す プッシュ型の旧来マーケティングとは異なるアプローチが webでは必要です

webサイトを通して 企業・商品の理念とストーリーを語るのが ホームページの役割になります
いままでは コンテンツの充実でこれを実現しようとする コンテンツマーケティングが言われていました いわば理屈で説得しようとしていたわけです
検索エンジンもキーワードや構文解析といった テキストによるものでしたから コンテンツが全てといってよい状態でした

しかし人間は感情の動物で 理屈ではなかなか動きません(まったく動かないわけではないのですが 極めて動きが悪い)
SNSが現れ 統計学的アプローチではない ヒューマン・リレーションの情報共有が可能になりました Likeボタンは ほんの第一印象で押すものです
そしてついにPinterestが登場 ここに至って 人間の感情による情報の共有が始まりそうです

従来の広告でも イメージ戦略は非常に大事です でもそのやり方は 印象的なフレーズやクールデザインといった クリエイティブに頼ったものでした
特に人間のエモーショナルな部分に訴える広告は TVCMの独擅場

高額な専門品に衝動買いがないかというと そうとも言い切れません あらゆる手立てで情報を集めて検討するでしょうが 購買のきっかけとなるのは案外に感情的な要素です

信用できるメディアの順番というものがあります

  1. 実物
  2. 専門家の意見
  3. 家族・友人の意見
  4. 店員に聞く
  5. TV放映

といったところです

古い資料なのでインターネットはありません ただ この上位5位は今も不変でしょう(最新リサーチでも証明されています) いずれも客観的な情報・データというより 感情の動きで左右されるものばかりです

理解ではなく 信じてもらうこと 説得ではなく 共感してもらうこと 製品と企業への信頼感は感情に基づきます
当所がwebサイト構築に加え Facebookとの連動をお進めする理由はここにあります
Facebookページの投稿で 賛同を呼ぶのは圧倒的に写真です 情緒に左右されていることは明らかといえます

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