人の味覚は様々なので 以下に書くことは私の好みに過ぎず 独断と偏見に満ちています
●饅頭は皮が大事 もちろん餡も大切ですが 側のうまさが餡を引き立てます ですから薄皮饅頭は嫌いです それだったら あんこ玉か六方焼を食べます[01] … Continue reading
●同じように中華饅頭も 皮のふっくらと分厚いものが好きです こちらは日本の饅頭と違い 冷たいとうまくない 中の餡に豚肉やラードを使うからです[02] … Continue reading
●これは側とはいえないのですが 洋菓子もスポンジの出来が大切です ショートケーキのようなシンプルなものは スポンジの存在感で味が決まります イチゴのほのかな酸味と甘めのクリームが添えられて調和する(近江屋洋菓子店さんはスポンジがしっかりしている)[03] … Continue reading
●NHKの番組で谷崎潤一郎が好んだ モカロールケーキを再現していました クリームをできるだけ薄く塗るのがポイントといっているのを見て 我が意を得たりと思いました
ロールケーキは柔らかなスポンジの食感が命です 中に巻き込むクリーム等とのバランスにセンスが問われます[04] … Continue reading
●私はモカロールケーキより イチゴジャムを塗ったロールケーキが好きです これも甘いイチゴジャムを薄~く塗ったものが特によい このごろそういったロールケーキを見かけません まるで餡巻きのようにクリームやジャムが多すぎてバランスが破綻している[05] … Continue reading
●業務用はどうかわかりませんが 日本のイチゴジャムはジャムといえないんじゃないか プレザーブスタイルとかいって ペクチンと水飴で固めた煮汁に半分煮崩れたイチゴが漂っている[06] … Continue reading
●生地が大事とかいいながら メロンパン・甘食・ういろうなど フィリングのない菓子類はうまいと思わないのですから 人の味覚なんていい加減で勝手なもんです
●ただ パウンドケーキ・ブランデーケーキ・バウムクーヘンなど バターケーキ類は好きです これらのケーキも焼いて数日から一月ほど寝かすものでした しっとりと落ち着いてきます バタークリームもいいですね すっかり姿を消してしまいましたけど[07] … Continue reading
註釈
↑01 | ちなみに饅頭は一晩冷まさないと 特に餡の味が落ち着きません 蒸し立てはうまいものじゃない 福砂屋さんによると カステラも焼きたては甘味を感じないそうです 生焼けのカステラが持て囃されたことがありましたけど |
↑02 | 蒸篭で湯気を立てながら売るのは 中華饅頭が先か温泉饅頭が先か知りません パッケージなしで棚に並べるパン屋は この売り方を真似したんだと思います アンデルセンあたりが始まりじゃないでしょうか |
↑03 | ショートケーキはコロンバンが発祥で最初は四角だったそうです 上から見ると白いクリームにイチゴが真ん中にあって日の丸を表していたとか イチゴは色合いと味のアクセントとして使うのです イチゴが大きすぎてはいけない |
↑04 | まるで太巻きみたいなロールケーキが見られますが苦手ですね なにより食べにくいのが嫌です あんこを使った菓子類で「私あんこ苦手ですが あんが3倍も入ったこれなら 何個でもペロリといけます」といった 怪しい意味不明なコメントがはびこる昨今です |
↑05 | 一時生チョコと称するものが流行りました あれはガナッシュとは違う求肥に近いものです そのあと生カステラ生どら焼き生食パンまで出てきました あまりにも生……というのが蔓延し 生蕎麦(きそば)が死語になりそうです 京都の生八ツ橋が始まりみたいですね 簡単な作りとニッキ風味が駄菓子そのものです 修学旅行生の土産の定番 |
↑06 | アヲハタ55ジャムは糖度55%から名付けられました これが低糖度(!!)のジャムとして売り出されたのです 最近は砂糖不使用・糖分34%なんてのがあります フルーツ100%をうたうジャムもあります 食べてみましたが ペーストと濃縮還元果汁をペクチンで固めたものですね 紙パックのジャムと大差ない(あのスドウとかが作ってます) |
↑07 | バターケーキもバタークリームも あまり体積が増えないので材料費がかさむし バターそのものが 農林省と農協の画策で不当に高くなっています ショートニングを使ったふわふわケーキが増えるのも止むを得ない ふわふわ・もちもちバームクーヘンなんて わけの分からんものまであるようです |