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タグ: DTP

キーボード

物理キーボードを打てない若い人がいると聞きます スマートフォンの仮想キーボードしか触ったことがない しかもフリック入力です(すごい高速らしい)
私もスマートフォンは当然仮想キーボードです フィーチャーフォンは持ったことがないので[01] … Continue reading 親指で入力はできない Godanキーボードにしています 感覚としてはメモ書きといったところ

筆記具の変遷を考えてみると 小学校時代の鉛筆から始まって ボールペンが主だったような気がします メモ書きはシャープペンシルでしたか テープ起こしが必要になったときは ドクターグリップにお世話になりました
悪筆だったせいもあり 万年筆や筆墨には縁がない(興味本位にモンブランやペリカンを買ってみましたが 結局ほとんど使わなかった) だからワードプロセッサーが出たときは真っ先に飛びつきました その頃からローマ字入力でした(2本指ですが)

ワープロにも色々あり 富士通オアシスは日本語入力に特化した 親指シフトという特殊な入力方法でした これを練習して全国大会にまで出た人がいたそうですが 無駄な努力でしたね
本格的にMacDTPを取り入れたときも ワープロの経験があったので 原稿を書く際それほど違和感はなかったように思います

まず一番に取り組んだのは もちろんブラインドタッチの練習です 仕事と並行しながら1か月かかりました これができるようになると手書きには戻れません 思考速度と入力速度が一致してじつに快適なのです セルフ口述筆記とでもいいましょうか
考える速度に追いつこうとすると 手書きでは自分でも何を書いたのか後で読み返せない それにメモ書きで書き散らすので バラバラのものを整理するのが大変でした
テキストエディターなら 思いつくままに書いて自由に推敲できます 書き直しも簡単だし じつに使い勝手がよい

しかし スマートフォンの予測変換というのは 不愉快ですね 定型文を前提としているみたいです 私は文節変換ではなく単語で変換しています それでも無関係な言葉を付け加えたり 勝手に入力したのではない文字にしたりする
こんなお節介な機能を みな本当に便利に使っているのでしょうか かえって煩わしいとしか思えませんが でも音声入力の精度はかなりいいですね 口述筆記にAIは使えるかもしれません まぁ下書きにどんな入力方式を使っても 後の推敲で時間を取られることに変わりないですけど[02] … Continue reading 

以前のOCR読み取りは校正が大変でした 人間ではありえない間違いを犯すので油断できません ベテランの校正マンになると 誤字脱字が自然に目に入るといいます 間違いやすい文字というものは大体決まっているからです 入力方式が変われば間違う文字も変わります
スマートスピーカーが普及しキーボードが使われなくなり AIが構文まで指図するようになったらどうなるのだろう まったく予想がつきません 差別用語とされる語句が変換できなかったり 別の言葉に置き換えるなんてことが起きないことを望みます
価値観は多様であるべきだし 正解はひとつではありません

註釈

註釈
01 NTTを始めとするキャリアの阿漕な商売の仕方に反発して 携帯電話を敬遠していました 最初に使ったのはWILLCOM03 これは物理キーボードが付いていた
02 ギリシャ・ローマ時代に吟遊詩人がいました 日本でも琵琶法師という人がいた 彼らは語り部であり口承文学です お経やコーランは最初文字で書かれ それをリズミカルに音読するものでした
口述筆記なんてやったことがないので よく分かりませんが 語ると書くは根本的に作法が違う気はします テープ起こしの原稿は そうとう整理しないと使い物になりません 小林秀雄は講演の録音を拒否したそうです 話芸と文芸は別物なのです
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句読点

このブログ記事には句読点がありません 書き始めたころのオーサリングソフト・テキストエディター・ブラウザーなどは 英語の構文に基づいたものでした
そのため 句読点が行頭にきたり カギ括弧が行末にあったりしました 日本語表記に対応していなかったのです これではあまりにも読みにくいと思い 句読点の代わりにスペースを入れるようにしたのです

DTPソフトも同様でした 日本語組版の約束ごとは考えられていません たとえばH&Jの機能など日本語には不要です 日本語2バイト文字は一文字が一単語となってしまい 字間が異様に空いたりしました
今のソフトは改善されましたので かなり見やすくなっています ですから句読点を使ってもいいのですが 今更という感じでそのままにしています

句読点を使うのが正式な書き方のように 何となく思われていますが そんな決まりはありません 学校の授業でそう習ったから 皆がそのように書くだけです
明治から大正期に言文一致・口語文の表記が広まりました それまでの書き言葉ルールが通用しないので たいへん読みにくいものでした そこで返り点などをヒントに記号類が考えられました 約物といいます 読みやすさのための約束事ですね
読みやすくするための記号なので 手紙文(とくに目上の人宛)に 句読点を入れるのは失礼に当たります 候文で書く必要もないのですが たとえば表彰状などに句読点が入ってたら 変でしょう

もうひとつ教科書からと思われ 何となく正式みたいになっているのが 段落行頭の1文字空けです 私はこれも読みにくいと思います とくにweb上では1行空けの方がよいのではないでしょうか[01] … Continue reading
日本語には大文字・小文字がありません(促音などは別です) 文字の天地がすべて同じサイズなので 横組みではメリハリがなく可読性が落ちます このため欧文より行間をかなり空けます(通常は行送り1.5倍)

日本語の活字は縦書きを前提に作っているので 縦組みは比較的読みやすくなっています
 ひらがな・カタカナは少し小さめに作ってありますが 読みやすさのためではなく 画数の少ない文字が大きく見えるからです
段落の一文字空けは欧文のインデントから来ました 欧文組版にはドロップキャップというのもあります 最初の文字を倍の大きさにするのです(聖書などですと 大きな文字を花文字にして装飾します) 日本語ではドロップキャップはほとんど使いません 新聞の倍活字はここから来たのかもしれない

学校の授業で手紙文の書き方を教わったことはあります 拝啓・敬具の使い方とか時候の挨拶とかでした 唯一残る書き言葉でしょうか 脇付も習いませんでしたし 句読点を使わないなんてことも言われなかった(低学年の教科書は分かち書きで句読点を使いません)
明治や江戸時代の手紙文を見たことはないのですが 時候の挨拶なんて書いてますかね ビジネス文書と称するものでも 時候の挨拶があったりします 幼少時教育の影響は大変大きい 柔軟な脳に刷り込まれてしまいますから
学校で習ったこと教科書に書いてあることが すべて正しいわけではないし 世間の常識でもありません 学校という閉じられた社会 教科書という限られた世界だけのスタンダードなのです

註釈

註釈
01 WordPressでもH&Jの機能はあるようで 自動的に左右幅で整形して改行されます 強制改行はパラグラフと解釈され1行空きます これはビジュアルモードで書く場合です テキストモードでは通常の改行になります
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パソコン画面のブルーレイ(ライト)カット

青色LEDバックライト光源

仕事の道具をMacDTPに切り替えてから20年以上 何台目かのデスクトップとノートを使っています そんな日々で昔は感じられなかった目の疲れの原因は 年齢だけでなくモニター画面の光源にあるようです
最初のCRT(ブラウン管)モニターでは そんなことがありませんでしたから 液晶画面が標準になってからも特に疲れが増すようではなかった

パソコン画面の害がいわれ始めたのは 液晶バックライトの光源が 冷陰極管からLEDになってからです 冷陰極管は蛍光灯と同じ原理で照度も演色性も十分です また温度が上がることがありません そのため洋菓子や洋品類のディスプレイ照明に使われます 管径が細く形も自由に作れバックライトに最適でした
LEDで白色を演色するには 赤・緑・青の三原色を使います(カクテル光線ですね) しかしこれは ひとつの素子に3色のLEDが必要なので 小型の光源には向きません
大半の製品は青色LEDに黄色蛍光体のフィルターをかけることで 疑似的に白色を作り出しています 少し高級なものになると青色LED+緑色蛍光体+赤色蛍光体です

光の三原色、色の三原色

いずれにしろ普及品の光源は青だけです そのためLEDバックライトには 青色の波長が多く含まれます 光源が原因なので 画面の色補正や明るさを調整しても 青色波長を取り除くことはできません 白色の冷陰極管が目にはいいと思いますが 高周波電源が必要などの理由で使われなくなりました

よく光の三原色の説明に赤・青・緑を合わせると白色になる 色の三原色ではマゼンタ・シアン・イエローを合わせると黒になるとされます しかしこれは理屈上の話であって 現実にはその通りになりません はっきりいって嘘です
3色の絵の具を混ぜても茶色にしかならないのです(やってみれば分かります 決して黒にはならない) 黒は光がない状態ですから色では表わせない 同じように白色といっても人間の感じ方です 虹の七色を合わせた白という色があるわけじゃない
白も黒も色ではないから どちらも無色なのです そのため印刷では3色+墨(カーボンブラック)を使います 白は紙の地のままです 絵具の白と黒にも3種類の原料があり それぞれ色合いが違います[01] … Continue reading

青色LEDが発明されるまでLED照明は実用化されませんでした 人間の目は青色を明るく感じるため 緑色LED+マゼンタ蛍光体や赤色LED+シアン蛍光体では 十分な輝度が出せなかったのです このことからも青がまぶしさの源であることはたしかです
波長の短い紫外線は滅菌に使われるほどで 生体にダメージを与えることは広く知られています 近い波長である青色については あまり意識されていません 最近の研究では青色波長も 人間の目に傷害を及ぼすといわれています

青色波長は眩しく目が疲れる

ひとつ例証を上げれば 山スキーをすると「雪目」になることがあります 雪山では常に雪面を見ています また高度が上がれば日差しも強くなります
白い雪に反射する紫外線や青色光線が 雪焼けとともに目に傷害を与えるのではないでしょうか スキーゴーグルにオレンジ系が多いのも このことを物語っています

また航空パイロットやクレー射撃の際に使われる サングラス・バイザーのレンズはオレンジイエローです 青空を見上げるとまぶしく感じるので 視界を確保するために用いられます
もともと人間の眼の水晶体はわずかに黄色味を帯びているのです 青色波長をカットするためといわれます 白内障の手術などで無色透明な人工レンズを入れると まぶしく感じることがあります

空が青いのはレイリー散乱という現象で 波長の短い光線が空気分子に反射するからです 成層圏の上方から紫・青の順番に散乱します
このフィルター(大気圏)がなければ さらに波長の短い紫外線やガンマ線も吸収されず 地表にまで届き 私たちはたちまち焼け焦げてしまいます

特にノートブックやタブレットなどは TVとは違い至近距離で画面を見つめます 今までの自然環境では存在しなかった LEDの青色波長による害は確実にあると思われます
ブルーレイをブロックする眼鏡(ただしレンズの加工精度が低いと かえって目が疲れるということもあります 信頼できるメーカーの製品を購入しましょう)や画面に貼るフィルムを使うと目の疲れ方が違います これは決して気のせいではありません

青色波長が眼に悪いとする医学論文がないといいます しかし証明されてないからといって 事実が存在しないことにはなりません 理屈が先にあるわけじゃない
青色だけの単色光源は今までになかったものです 自然界のバランスとは大きく異る光源による障害は未知の領域です 従来の医学常識が通用しないのは当然でしょう

これからも技術流出は続く

冷陰極管とデジタルTVのプラズマ画面は共通点があり また日本が世界に誇る技術でした(プラズマTVの画面は自然できれいな色でした)
しかしどちらも製造原価の安いLEDや液晶に取って代わられ しかもそのLEDと液晶さえも韓国・中国に席巻されてしまいました 液晶TVでトップを走っていたシャープが 台湾の部品メーカーに吸収されたのは象徴的な出来事です
また次世代のディスプレイと期待される有機ELが 韓国の独擅場になることは間違いありません

註釈

註釈
01 漆黒といいます 黒色の代表ですね 生漆(透漆)に油煙墨(ランプブラック)や酸化鉄の粉末と植物油を加えて作ります 油絵の具もアマニ油(リンシードオイル)で練りますから漆黒を表現できます ポイントは油分による照り・艶なので 水彩絵の具で黒を描くのは至難の業です 透明水彩の場合は紙の地を残して白を表現します 油彩は不透明ですから白色絵の具を使います いずれも擬似的に白・黒を描くわけです
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